シーコング店長ブログ

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次のボードはどう選ぶ?

藤沢店の田中です。


少しずつ暖かくなってきたこともあって、“次のボード”をお探しの方が増えてきました。


しかしロングボードの専門雑誌「NALU」も「オンザボード」もなくなった現在は、“次のボード”を探そうにも、その情報が足りていないと言った感じがします。


それでもサーフボードの価格は依然高騰を続けているので、私としてはしっかりと情報収集をして、慎重にボードを選んだ方がいいと思っているのですが、まだまだ固定観念や身近にいる同じ環境の中の人の言葉だけを頼りにしている人も多く見かけます。


「しっかりと情報収集をして」と書いたのは、もちろんシーコングで私たちの取扱っているボードが世界的に評価されているシェーパー、サーファーの作ったボードだと自信を持っていることと、皆さんが興味あるボードを詳しく辿っていけば必ずシーコングの取扱いブランドに行き着いてくれるだろうと思っているからです。

 

次のボードを検討するうえで、失敗しないようにするには、それぞれのボードの特性を知ることが重要です。


また、もっとも重要だと思っていることは、「そもそもロングボードとは?」ということ、そして「自分にとって理想のサーフィンライフとは?」ということがわかっていれば、迷いなく、ブレることなく、ボード探しができると思っています。

 

「ボードの特性について」の前に、まず「そもそもロングボードとは?」ということについて考えてみるのも、自分にマッチしたボードを探す近道だと思います。

 

ロングボードとは、9フィート(約275㎝)以上の長いボードです。


なぜ、わざわざ持ち運びや保管が大変で、動きの鈍そうなボードに乗るのでしょうか?


その答えは、「その長さを楽しむため」です。


「長さを楽しむ」とは、短いサーフボードにはない特徴である、その浮力と推進力によって波の上に乗ることを楽しむことです。これは決して浮力が小さく、短いボードではできないことなので、それを楽しむことが、ロングボードの一番の醍醐味です。


もう一つ、なぜロングボードに乗るか?という理由ですが、ショートボードは練習しなければボードの上に立てないけど、ロングボードは月に数回海に行くだけでも、波に乗れることができるからです。


「そんなに一生懸命にならなくても・・・」というのは・・・現代人は技術の進歩によって生活が楽で楽しくなっているというよりは、むしろいつも時間に追われ、仮想空間の技術の進歩に一生懸命ついていかなければ世の中に置いて行かれる、という強迫観念に包まれています。だから、サーフィンだけはそんなデジタル社会に反して、アナログの時代を楽しもう、「もっとゆったりとした時間を過ごそう」という考えをベースにしているのです。


「サーフィンなんだから、そんなに真剣になるなよ。楽しければいいんだから」と、南カリフォルニア、特にその中心地であるオレンジカウンティから発信されたそのカルチャーが世界に浸透してロングボードカルチャーとして受け入れられているのです。


ということで、皆さんがロングボードに乗る理由を「ショートボード寄り沖からたくさんの波に乗りたいから」とか、「ノーズライディングやターンを練習して、周りの人を感心させたいから」と思う必要なないのです。


本当に、ただ人よりうまくなりたいと考えるなら、学校をさぼり、仕事を辞めるしかありません。


人と競わなくても、周りの人のように上手く乗れなくても、波の上に立っているだけでロングボードは楽しいのです。


簡単に楽しめることが、ロングボードだけの魅力です。

 

次に、「自分にとって理想のサーフィンライフ」とは、どんなものでしょう?


努力を重ね、友人よりうまく乗ること?さらに練習を重ね、地域で一番うまいサーファーになること?さらに、さらに・・・サーフィンを職業にするならまだしも、そんなことばかり考えていたらサーフィンライフなつまらなくなってしまうでしょう。


休みの日なのに日の出前に目をこすりながら起き上がり、コンビニでコーヒーを買い込み、数本の波に乗る。友人やビーチで顔見知りになった人達とサーフボード談義をして、帰り路では好きな音楽を聴き、冷えた体をお風呂で温めた後、ビールを飲んで、来週の波を思いみる。サーフボードがなければ行かないような場所に行ってみる。調子が悪くて、ボードの上に立てなければ、腹ばいになって波に乗ってみる・・・ボードの上で上手く乗ることだけが、理想のサーフィンライフではありません。


サーフィンをしているということから生まれる、ライフスタイルのすべてがサーフィンライフです。海に行くこと、関わっていたいと思うことこそが、サーフィンライフなのです。


そのように考えれば、「どんなボードにしなければならないか」と考える必要はありません。


トラックに乗ろうが、スポーツカーに乗ろうが、自分の好きなように選んで楽しめるのがロングボードなのです。

 

1950年代、60年代をベースの考えとするロングボードは、現代の最先端のハイブリッドなものではありません。


その性能はとても単一的です。


重量のあるビンテージスタイルのピッグはまさに古いアメ車のトラック、スピードシェープは60年代のスポーツカーといった感じです。


まだノーズライダーも存在せず、オールラウンドな性能も持ち合わせていません。


その後、もっと動きを重視したハイパフォーマンスピッグが出てきたり、ノーズライディングの性能を求めたボードが考えられたりしてきます。


それらを性能面で比較しても意味のないことは容易に想像できるでしょう。


自分は、波を切り裂くような速いボードが好きなのか?ゆったりとクルージングをするのが好きなのか?波の上を自由自在に動き回りたいのか?それくらいしか選択の種類はないでしょう。


あとは、自分の体格や技量、よく行く海のコンディションにマッチしたボードを見つければいいだけです。


それぞれのボードの持つ特性を知ってさえいれば、後々後悔することなどはないでしょう。


すぐに壊れそうな旧車に乗るのが好きな方がいるように、わざわざ乗りにくいサーフボードを選ぶ方もたくさんいらっしゃいます。


ぜひ、そんな気軽な気持ちで、シーコングにボードをご覧になりに来てください。


皆様のご来店、お問い合わせをお待ちしております。

 

シーコング 藤沢店
田中