シーコング店長ブログ

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セビリアから!

現在スペインのセビリアにいる田中です。

 

皆さんは、人をどれくらいの時間待ったことがあるでしょうか?すっぽかされたは別にして、本人が来る気があるにもかかわらず遅れた場合、どれくらいの時間を待ったことがあるでしょうか?

 

水曜日の朝、9時40分のスイス航空チューリッヒ行に乗った私は、ロシアの侵攻による影響を受け、通常航路より迂回したために17時間を費やして午後7時前にスイスに到着しました。


乗り換え便は翌日の朝6時だったため、空港内のトランジットエリアにあるホテルにチェックインし、さあ晩飯と思ったところ、これも侵攻のあおりを受けチューリッヒ空港内のレストラン、お土産屋などはほぼクローズ状態で、結局、サンドイッチにビールという久しぶりのヨーロッパとしてはかなりさみしい初ディナーとなりました。


翌朝、ひどい時差ボケでほぼ寝れなかった私はそれでも朝6時の便に乗り、2時間半をかけてスペインのセビリアに到着したわけです。

 

心配していた入国審査は事前アプリに登録していた甲斐があって、驚くほどノーチェックで、しかもパスポートへの押印すらもなく、気が付けば到着ロビーにいたという感じでした。(今回のトリップで唯一これだけがスムースでした)


セビリアは世界で3番目に大きいと言われる大聖堂を目玉に旧市街など見どころも多く、世界に知れた観光地ですが、その空港はとても小さくさびれた感じで、到着ロビーには1件のレストランさえありませんでした。

 

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セビリア空港到着ロビー


しかも外はそぼ降る雨、憂鬱な雰囲気の中、ロビンの迎えを待っていました。

 

予想に反し、入国審査が早く終わったので、当分待つことになるのかなあと思いながら、携帯電話でメールを確認しました。

 

タイミングよくロビンからのメールが・・・

 

「チューリッヒに着いた?(アホか?1か月前から百万回くらい今日、セビリア空港に着くって言ってただろ)掃除したりしててちょっと出るのが遅くなってるんだ。(遅くなるって、お前1000キロも離れたところにいるくせに)明日、セビリアで会おう!」

 

これを見て皆さんはどう思うでしょうか?

 

おそらく皆さんは「えっ、こんな異国でどうしたらいいの?」と不安になり、最後はロビンの身勝手さを恨み、「なめられてんじゃない?」と思うことでしょう。

 

しかし私は長い付き合いのなかで学んでいるのです。彼は私を困らせようとしているのではないのです。ただ単に彼は自分のことがコントロールできないのです。


そう彼は天才なのです!


彼はただ、自分が描いていた予想通りの展開に、彼自身がついていけないだけなんです。


1か月以上前から私は到着便を知らせ、彼はそれを楽しみに準備を重ねていたはずです。


私の到着を楽しみに、ああしよう。こうしようと、いろいろなプランを私にメールで知らせてきました。


しかしその日が近づくにつれ、彼は完璧に私を出迎えるために、やらなければならないことが山ほどあったのでしょう。


つい先ほどのメールでは「お前のために持って行くファットキャットにリーシュの穴をあけてるんだ(今更?)」と書いてありました。


そう、悪気はないのに、上手くいかないのが彼なんです。


私は事の顛末をホバンにメールしました。彼から帰ってきた返事には「ははは、クラシック!」と書いてありました。


日本語ではクラシックというと、古典的な、とか昔の、とかになるのでしょうが、ホバンが書いた「クラシック」とは「彼らしい」「典型的だな」とか「さすがだな」というような意味でしょう。


遠く離れた異国で、しかも初めての土地で、迎えに来るはずの人が30時間くらい遅れてきそう、というこの展開に皆さんはどう対応するでしょうか?


しかし私は彼が普通でないことはずいぶん前から知っていました。このような時、私は自分の時間を楽しむことにしているのです。


来るはずだった人間を憎まず、腹を立てず、私は過ごすことができるようになっているのです。


空港のWi-Fiを使って、市内のホテルを予約し、観光とスペイン名物のバルツアーを堪能したのです。

 

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アルカサル

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セビリア大聖堂

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バルでランチ

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メトロポールパラソル

 

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一人夜のバルツアーの後



ロビンのメールでは、早朝5時に出て、1000キロを10時間で走り、夕食前には間に合うと。

 

しかし今朝のメールで「まだ掃除が終わらないんだ。あと3時間」


私、「いいよ。一人で楽しんでいるから。安全運転で!」


ロビン、「絶対に10時までには着くようにするから。あと3時間したら出るから」


私、「明日でもいいよ」


ロビン「何言ってるんだ。今日会うと約束しただろ(昨日だろ)あと3時間したら出るから(もう6時間もたってるんですけど)」


私、「じゃ、ホテルの部屋を取っておくよ」


と、朝からこのようなやり取りを繰り返していたのですが、ランチを取って部屋に戻りメールをチェックすると、このようなメールが来ました。


「ポルトガルのラゴスにクレメンテという友達がいるんだ。彼の両親は旅行中で留守だから、お前はそこに泊まっててくれない?電車かバスで行けると思うんだ。クレメンテには連絡しておくよ」

 

こんな海外旅行に皆さんは耐えられるでしょうか?と思いながら、このブログを書いています。

 

 

日本を発ってすでに60時間経過。未だロビンには会えていません。

 

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今このブログを書いているホテルの部屋から

 

 

今後の成り行きにご注目ください!

 

シーコング
田中

 

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