藤沢店の田中です。
依然、新型コロナウイルスの影響は衰えていませんが、サーフボードをお求めになられるお客様の数も以前より増しているような気がします。
本当にこのような時期の中、ありがたい限りでございます。
ところがご存じのように、コロナの影響は日本だけではなく、カリフォルニアでも未だ猛威をふるっています。
そのためボードの入荷が大変遅れています。
サーフボードは、元となるフォームブランクスをモデル、長さ、ストリンガーごとに発注し、それを手作業(ハンドシェープ)または機械(マシンシェープ)にてシェープされます。
シェープされたボードはラミネート工場に運ばれ、ガラスクロスとポリエステル樹脂で色を加えて巻かれ、それを一度サンディングで整え、フィンボックスが装着された後、さらにトップコートの塗料を塗り、再びサンディング、ポリッシュという加工がそれぞれ専門の職人にて施されます。
さらにグラスオンフィンであれば別の工場に発注、製造されたフィンの到着を待ち、フィンをつける作業なども必要になります。
上記のようにサーフボードはシェーパー一人によって作られているのではなく、分業によって各工程が成されます。1本のボードにかかわる人数は、ブランクスの製造工場以降にも、シェーパー、ラミネーター、サンダー、フィン、ラミネーター、サンダー、ポリッシャー、そして出荷担当者と何人もの手を必要とします。
問題はこれらに携わる一人一人が「サーファー」であるということです。
何度もこのブログでも書いていますが、カリフォルニアでは「サーファー」とは、サーフィンをする人というよりも、むしろ世間の常識が通じず、決められたことをその通りにできない、“どうしようもない奴ら”という意味を指し、この業界で働いている人たちはまさに、その頂点に君臨しています。(あくまでもカリフォルニアの話です)
もちろん中にはしっかりと計画的に仕事をする人もいるのですが、それらの人たちは「サーファー」というよりもビジネスマンとして見られ、どうしようもないほど「リアルなサーファー」として崇められている感じです。
シーコングで取扱うブランドはカリフォルニアでも世界中でもとても高い人気をいただいていますが、それは私たちが扱うブランドのボードをシェープしている彼らが本当の意味での「リアルなサーファー」だからです。
つまり「仕事なんか二の次」という奴らなんです。
彼らのボードを仕上げる工場も、彼らと強いつながりを持つ似た者同士です。
波があるから仕事は明日。今日やらなかった分を明日になってやるわけではないので、一人が一日仕事をやらなければ、その分、後々までその影響が続きます。
たくさんの工程の中で、それが一人ではなく何人もいて、「コロナで仕事しなければ国からお金もらえるから」という事情が加わると、その遅れは計り知れないものになるわけです。
もちろん「遅れを取り戻す」「頑張ろう」なんて言葉は彼らの辞書にあるわけがありません。
という理由で、ボードがないんです。
せっかく皆さんに欲しがっていただいているのに、売れるボードがほとんどないんです。
「いやいや棚にはいっぱい中古ボードもあるじゃないか」とおっしゃるかもしれませんが、私たちは何でもかんでも売っているわけではありません。
お客様一人一人のご要望をお聞きし、そのお客様に最適なボードをお勧めしています。
決して高いものを売りつけたり、そこにあるからという理由だけで、ボードを買っていただいていることはしていません。
そのため時には「今、ここにあるボードの中でお客様にお勧めできるボードはないんです」と言わざるを得ないときもあります。
お客様によっては「早く欲しいから」「同じように見えるから」と言って、ご購入を急がれる方もいらっしゃいますが、サーフボードは見た目以上に特徴がはっきりと違うことをご説明し、絶対に焦って買わないほうがいいと説明しています。
ご世予算に関係なく、たとえ2~3万円だとしても、自分に向いていない物を買ってしまえば、ただの無駄遣いです。
幸いなことに現在も毎週約50本の中古ボードが入荷しています。
クリーム、ウェーバー、ハーバー、アンヒンジドなどは少しずつ状況が改善されています。
似ているボードは数あれど、「本物」はやはり違います。
性能だけではなく、見た目も、そのバックグランドのヒストリーも含めたものが「本物」と言われる所以です。
ブランドやモデルによって内容はそれぞれですが、焦らず、じっくりとご自分に向いたものをお探しください。
ずっと長く、気に入って使うために、最高で最適なボードをゲットしてください。
現在、何とか連休前にできているボードだけでも送ってほしいと依頼しています。
「クリーム、ウェーバーを少し送れそう」と言われてますので、毎日手を合わせているところです。
現時点で確定しているのは、マドルガーダのみで、次週金曜日に到着予定です。
入荷するのは、下記のボードです。
メキシコのバハカリフォルニアの地の果てでマットハワードとブリタニークインという2人の天才によって作られる、至極のアートボードです。
ビンテージのファブリックをオールドレジンでラミネートした唯一無二の存在感は、他を寄せ付けないオーラを放っています。
またシンプルなボトムとピンチレール、重量によって生み出されるその性能は、見た目と違い、シャープでクィックなトリム&グライドを満喫できる仕上がりです。
価格は高めですが、彼らのネームバリューと手の込んだそのボードの仕上がりを考えれば、自信を持ってお勧めできます。
◎9'6ft メローイエロー “ブリックチェック” ¥345,000(税込)
◎9'6ft メローイエロー “ピンクシンメトリカル” ¥345,000(税込)
◎9'6ft メローイエロー “ブルーシンメトリカル” カスタム(Y様)
◎9'7ft ネブラ “ヴィニーフローラル” カスタム(A様)
◎9'7ft ネブラ “ライムグリーンフローラル” カスタム(T様)
◎スケートデッキ 3本 各¥20,000(税込)
⇒現在の『マドルガーダタブラス by マテオ&ブリタニー』の在庫
ボード選びに迷ったら、ぜひ「サーフボード総合カタログ」をご覧ください。
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皆様のお問い合わせ、お待ちしております。
シーコング藤沢店
田中