シーコング店長ブログ

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時代の継承&デーン&ガトヘロイ!

藤沢店の田中です。


先週の日曜日の午後に藤沢を出発し、本日早朝まで来日中のニックメランソン、マックスコールドウェル、フォトグラファーのコールウォルトンとともに東北にサーフトリップに行ってきました。

 

ニックメランソン

マックスコールドウェル


今まで過去25年、カリフォルニアはもとよりメキシコ、オーストラリア、バリ、アフリカ、ヨーロッパ、そして日本各地といろいろな場所を訪れましたが、正直言って今回がベストなトリップでした。

 


波だけではなく、食事、自然、宿泊した部屋などなど本当に何から何まで素晴らしい経験ができました。


地元の方々には本当にお世話になりまして、ありがとうございました。


そのニック、マックス、コールは今朝7時50分の飛行機に乗って次の目的地に向かいました。

 

最近はレンタカーがなかなか手配できないので、到着地には岡田と中山がシーコング号で彼らを迎えています。


今回もいい映像が撮り、併せて久しぶりの大作DVDを完成させたいと思っておりますので、どうぞご期待ください。

 

ところで、昨日はエドナサーフボードのファクトリーをお借りしニックがボードをシェープし、マックスがラミネートを行いました。


ニックは25歳にもかかわらず、すでにシェープした本数は数千本を優に超えた経験をいかし、その姿は一切の迷いもなく、アグレッシブ、スピーディにプレイナーを操り、細部のディテールに渡るまで集中力を持続したまま見事なシェープを完成させました。

 

シェーパー、ニックメランソン

シェーパー、ニックメランソン

 

そして圧巻はマックスのラミネートでした。


「アブストラクトで」というだけの注文に対し、デッキかボトムか迷った挙句、ボトム面にカラーワークを施しました。

 


その色合いはまるで先週旅した東北地方の紅葉のようで、「これは東北の景色からインスパイアされたの?」と聞くと、マックスは「そうでもあるけど、これはクリスに捧げたんだ」と言いました。

 


クリスとはご存じのとおり、あのロビンキーガルの幼馴染であり、長年相棒、パートナーとしてクリームからガトヘロイの創成期を築き上げたレジンワークの天才で、今年の7月、惜しくもドラッグ中毒にて37歳で早逝したクリスボーライクのことです。

 


ニックとマックスはロビンとクリスが育ち活躍したのと同じビーチで育ちました。


ニックたちがビーチに頻繁に通うようになった頃はロビンはフランスに移住していたため、すでに伝説的な存在と化していて、創成期の話をそこに住むクリスからよく聞いていたそうです。

 

そしてクリスは彼らにシンプルなアドバイスだけをしたそうです。「なんでそのカラーを選んだのか、何のためにそのボードを作っているか真剣に考えろ」と。


その精神が受け継がれた二人を昨日ファクトリーで見たとき、多くのカリフォルニアの友人が「ニックとマックスは、20年前のロビンとクリスのようだ」と言っていたのがとてもよく理解できました。


日頃から優れたシェーパをたくさん見ていますが、シェープされたフォームブランクスに、もう一つの命をラミネーターが吹き込むことによって、そのボードの存在感は何倍も増すことをこの目で見ることができました。


20年前、自前の狭いファクトリーの中でロビンとクリスが真剣にレジンワークに取り組み、圧巻の存在感を放つボードを次々と世に送り出し、カリフォルニアから世界に羽ばたいたことが瞼の中によみがえってきました。


「クリスには本当に感謝しているんだ。たくさんのことを彼から学んだんだ。だからこのボードのアブストラトはクリスが作ったものにそっくりだろ」


このブログで何度も、カリフォルニアサーファーのカルチャーの継承について書きましたが、昨夜、彼らのつくったボードを見て改めて、彼らの文化が受け継がれていくことを感じることができました。


円熟味を増してきたデーン、ロビン、アレックス、ジャレッド、そして現在カルチャーを正統派として牽引するトロイエルモア。


彼らに比べ若いニックの動きはとても早く、これから未来を創り上げる情熱とパワーをとても感じることができました。


半年前、新しいブランドとして彼らのボードを取扱うかどうかを迷っていたことが無駄骨であったように、彼らの才能に驚かされました。


間違いなく、彼らは今後のサーフシーンの中心として活躍していくでしょう。

 

ニックメランソン「NM」(ロゴのNとMの意味は、ニック・メランソンでもありニック&マックスの意味でおあります)の現在の在庫はこちら


10月8日の帰国まで、彼らに直接カスタムオーダー可能です


この機を逃さず、若い底力に溢れたボードにご注目ください。

 


話は変わりまして、一昨日、カリフォルニアから大量のボードが届けられました。

 

私はそのために800キロを超える車の大移動を中村に任せ、一人さみしく新幹線で湘南に戻ってきまたのです。

 

その中から、注目のボードをご紹介させていただきます。

 

「あのボードを作るのは本当に手間と時間がかかるんだ。1本シェープしたら3日間休みたいくらいだよ、ははは」と、デーンピーターソンが言ったのは、新しくリリースされた『グライダー』モデルです。

 


今年の5月、デーンの自宅兼ファクトリーを訪れたときに、ラックに置かれていたボードがあまりにも格好良かったので、同じ長さ(9’11ft)で想定体重の違う3本のボードをオーダーしました。


ロビンキーガルの『ザーベル』に比べワイドポイントが前よりに位置していることからよりパフォーマンス性を意識したシェープだと伺え、なおかつ『ザーベル』に張り合うような薄く繊細なシェープになっています。


ロッカーも『ザーベル』同様に抑えられ、波を切り裂くスピードと横方向だけではなく、デーンピーターソンの得意とする縦方向へのマニューバーも意識したシェープになっています。


昨今、ボードの価格が高騰していますがハイエンドのサーファーを多く顧客に持つデーンのボードもとても高額となっています(限界まで抑えても、これ以上は無理と言った感じです)


「このタイプのボードは繊細過ぎてマシンでは作れないんだと。ノーズからテールまですべてを滑らかに連続させなければならないし、見た目ではわかりにくいけどたくさんのアイデアで形状を変化させてるんだ」


「このボードの値段が高いとは俺自身も思っているけど、それだけ時間と手間をかけてるんだ。俺の顧客を見てわかる通り、世界最高のボードと思ってほしい」、とデーンは私に言いました。


気になる方がいらっしゃいましたら、ぜひその目で実物をお確かめください。

 


『グライダー』 by デーンピーターソンのご購入、お問い合わせはこちら

 

 

続きまして、こちらも今回初めてリリースされたNEWモデル『チキンファット』です。

 

 

この夏、「デーンのボードは難しいっていうお客さんがいるんだよ。だからもうちょっと簡単にして欲しいんだけど・・・」という私の要望に対し、デーンは「既存のボトム形状を変えるのは難しい、云々」と言い出し、挙句「簡単なボードを作るのはとても難しいんだ」と哲学かまたはとんち問答のようなことになってしまいました。

 

それなら新しいモデルということで創り出されたのが今回の『チキンファット』です。

 

ベースは『ダイヤモンドテール』、『ダイヤモンドII』の流れをくむアウトラインで、さらに幅広く、そしてロッカーが抑えられています。


一般的に日本では”ダイヤモンドテール”はあまり人気がないと言われていますが、今回のニックメランソン、以前のガトヘロイのクークキラーのように各シェーパーはダイヤモンドテールの利点を理解しているので、そのオールラウンド性を取り入れるために、デーンもこのNEWモデルにダイヤモンドテールを採用しています。


ダイヤモンドテールはスクエアテール、スカッシュテール、ラウンドテール、ピンテールのフィーリングを集約したもので、デーンピーターソンの得意とする波の縦方向にもボードを動かすことまでも、取り込むことができる形状となっています。


デーンピーターソンのことが好きで、それでもちょっとハードルが高いなと感じる方、または素敵でクールなレディスサーファーの方、ぜひこのNEWモデルにご注目ください。


『チキンファット』 by デーンピーターソンの在庫はこちら

 

 

クリスの死によって、すでにカリフォルニアでは伝説になったと言われるロビンキーガルのハンドシェープボードも入荷しています!

 

稀代の天才シェーパーのボードでNEXTステージを感じてみたい方、ぜひご覧ください。

 

 

ガトヘロイ by ロビンキーガルの在庫はこちらから

 


皆様のお問い合わせ、ご来店をお待ちしております。

 

シーコング藤沢店
田中

 

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