シーコング店長ブログ

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中野のカリフォルニア日記Vol.3、

 

こんにちは。

大阪店の中野です。

 

それではカリフォルニア日記の続きVol.3となります。

もしもご興味ございましたら暇つぶしにでもどうぞ最後までお付き合いください。

 

🔷🔶『ドヘイニービーチ』

20日木曜日

私にとって、このカリフォルニアトリップのキーマンは間違いなく"現地シーコング特派員"の存在でした。一人旅ということと、私の不甲斐ない英語力、また"彼ら"とも交流があり、ロサンゼルス在住8年目の"シーコング特派員"は私の最後の"頼りどころ"でもありました。

特に今回の最大の目標でもあった”デーンピーターソンに会う"ということは、特派員の存在なくしては実現しなかったと感じています。

ロングボードを始めた時から、アレックスノスト、デーンピーターソンには強烈な憧れがあり、まさかシーコングであのデーンのボードを扱うことになるとはホントにスーパークレイジーなことだなとつくづく感じています。

トロイ、ダノー、ジェイソンとは少なからずも若干の面識がありましたが、全く面識のないデーンとは特派員を通じてメッセージの交換をさせてもらっていました。

 

そのデーンピーターソンがまさかLAから南に下ってくるかもしれない!!まさかそんなことが、、。

 

 

2日目の朝は昨日の約束通り朝7時にドヘイニービーチでウェーバーチームと待ち合わせをしていました。

朝5時半には目を覚まし、6時にはすでに車のエンジンをかけ一路ドヘイニービーチを目指しました。

少し車の運転にも慣れたようで、旅の間中ずっとかけていた"50'sMUSIC"のラジオチャンネルを発見し、ロックンロールをひたすら聞きながら爽快なドライブを堪能していました。

ハイウェイ特有の渋滞も皆無で約40分のスムースなドライブで目的地に到着しました。

 

ダナポイント ドヘイニービーチ

かつて"キラーダナ"とも呼ばれたカリフォルニアは元より世界でも有数のサーフポイントでしたが、のちに港ができてしまい、かつての世界最高峰の波がなくなってしまったカリフォルニアでも有名なサーフスポットでもあります。

 

そんな有名なポイントとはつゆ知らず、透き通るようなカリフォルニアのサンセットと西海岸らしい潮風に包まれながら気持ちのいい朝をビーチで迎えていました。

波のサイズは腰から最大肩~頭サイズというカリフォルニアらしい幅のあるサイズ感で、中央のハンマーポイント、右のセカンドポイントでうねりがどんどん入ってきていました。

シェーウェーバー、そしてウェーバーの若手チームライダー、シェーン、ハンターの2人と待ち合わせをしていましたが、誰がその2人なのかもわからぬまま、とりあえず撮影の準備をしながらシェーウェーバーの到着を待っていると一人の男性が僕に声をかけてきました。

 

シェーンでした。

若干29歳のシェーンはすでに12年もウェーバーのライダーを務めている長身のグーフィーフッターです。

ダナポイント生粋のローカルサーファーはお気に入りのプレイナー10ftを持参していました。

シェーウェーバーも見当たらないし、ハンターもいないようなので、とりあえず2人でビーチへ向かいました。

中央のハンマーポイントの方がサイズが大きかったですが、人が密集していたため少し小ぶりなセカンドポイントで撮影を開始しました。

まるで職人のようなクレバーで落ち着いたサーフィンを展開するシェーンのライディングは、プレイナーの良さを十二分に引き出し、小ぶりなセカンドポイントでも非常に撮れ高のあるものとなりました。

セット間隔は長いですが、腰~腹サイズぐらいの綺麗なレギュラーブレイクが入り、ドヘイニーの波を知り尽くしているシェーンらしく、ベテランのローカルサーファーと共に気持ちのいいセッションを繰り広げていました。

8時ごろとなり、撮影から40分は経過したでしょうか??

 

『グッモーニン、コーセー!!』

 

その声の主はシェーウェーバーでした

1時間遅れで到着したシェーは、映画『ワイルドスピード』の俳優(名前がわかりません、、。)のような出で立ちで現われ、本人曰く約束の7時前には到着していて、どうやら私たちをずっと探していたようです。。

 

ホンマかいな??。。

 

私『グッドモーニング、シェー!!昨日はありがとう!!』

『とっても気持ちのいい朝だね。波もいいし。ライディングを撮るには最高のコンディションだよ』

『シェーンはあそこだよ!!』

『ところでハンターはどこ??』

 

シェー『ハンター??あいつは時間にルーズだからな!』

『もうすぐ来るだろ!』

 

私『。。。』

『OK!!とりあえず撮影に戻るよ』

 

本来はシェーウェーバーのライディングも撮りたかったのですが、以前からの首の痛みが悪化しているため、最近はサーフィンからは遠ざかっているそうです。

 

しばらくすると、どこからともなくハンターが現れました。

若干22歳のハンターはシェーウェーバーの息子と同級生で、どうやら7時前からすでにセカンドポイントのさらに奥で入っていたようです。

 

これで役者がそろいました。

ハンターもプレイナー10ftに乗っていましたが、スペシャルなカスタム品でパフォーマーモデルのようにワイドなボード幅とハチェットフィンを装着した”ハンタースペシャル”に乗っていました。

 

しばらくするとこちらに気づいたシェーンがビーチに戻ってきました。

ハンターのライディングはシェーンとは対照的に風貌通りのワイルドでアグレッシブなサーフィンを奏でます。

 

想像していたよりも若くてハンサムな2人のチームライダーは今後のウェーバーのイメージを大きく変えてくれそうな印象です。

この3人なら日本に呼んでも期待がもてそうです。

ボスであるシェーを囲んで、しばしのハングアウト。

このセッションの模様は後日しっかりと映像という形に変換できればと考えております。

 

 

今回シェーとしっかりと会って分かったことは、とにかくシェーは"超おしゃべり野郎"だということです。

このように撮影をしている間も常にだれかとおしゃべりをしていて、暇になると私に話しかけてきます。

チームライダーの撮影中も常にシェーの声がかぶさってくるので、

『音声が入るから静かにしてよ!!』

と何度も言いたかったのですが、朝から上機嫌でノリノリのシェーにとてもそんなことは言えませんでした。

 

9時ごろともなるとビーチには少し人が増えてきました。

波も落ち着いてきたので一旦シェーとおしゃべりしていると、ここであることに気づきました。

 

私『ねぇねぇシェー、ビーチに人が増えてきたね』

『なんか気づいたんだけど、スポンジボードが多くない?』

 

シェー『そうだ!!これが今の現実さ』

『ここはカリフォルニアだぜ?』『日本も同じような現象だろ??』

『コロナでサーフィンのスタイルもすっかり変わってしまったよ。』『サーファーが増えたのはイイことだけど。』

『なんでみんなサーフィンカルチャーを理解しようとしないんだ?』

『全くクレイジーだよ。』

 

陽気なシェーウェーバーがこの旅の中で初めて苛立ちを見せた瞬間でした。。

 

10時ごろにもなると、人がさらにラインナップに増えだし、セッションは終了となりました。

シェーウェーバーとのクイックランチを済ませ、ウェーバーでのお仕事は一通り終了となりました。

『シェー、本当に会えてよかったです!!』『朝からありがとう!!』

 

一人になったのでもう一度ビーチを見に行くと、まだ波は続いており、日本では中々お目にかかれないようなロングボードにはぴったりの波が決まっていました。

 

あまりの極上ウェーブを目の前にして、念のためウェットスーツを車に積んでいた私は、一瞬ウェーバーファクトリーに戻ってボードを借りようかと少し悩んだのですが、メールを確認して次なる目的地を目指しました。

 

🔷🔶『孤独なブラッキーズ』

昨日の展開からすると、もしかしたら今からブラッキーズで、トロイとジェイソン、そしてあのデーンピーターソンがブラッキーズに来るかもしれない。

 

『とりあえず昨日3人からの連絡は来た。これは事実だ。でも本当にみんな来るのかな?』

 

かなり不確かな情報と、こみ上げる緊張と期待を膨らませながら車に戻って自身のメールを確認しました。

 

しかしメールをチェックしても、誰からも返信はありませんでした。。

 

『????』

『昨日からのアップデートはないな。。』

 

それぞれの電話番号も教えてもらっていたのですが、アメリカでの電話のかけ方がわからず、とりあえずもう一度トロイ、ジェイソン、そしてデーンにメールをしました。

 

『今からドヘイニービーチを出発するよ!12時すぎにはブラッキーズに着くと思うよ。』

『ところで今日はブラッキーズに来るの??』

 

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私が今回の旅で訪れたビーチは4つあり、下からダナポイント(ドヘイニービーチ)、ニューポートビーチ(ブラッキーズ)、シールビーチ(ハーバー)、そしてさらに北上したLAのマリブビーチです。

主な道路としては海岸線の一般道と中央を走るハイウェイの405号線があります。

今回の旅ではほとんどがこの405号線を走りました。

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再度メールをチェックしてからも、何となく嫌な予感を感じながら、すでに慣れた手つきで車のエンジンをかけました。

ブラッキーズに行く道中だし、どうせなら『タリアサーフショップ』に寄って、ついでに昔訪れたロビンの家を見に行こうかなと思い、4年前の思い出を頼りに"海岸線"を走ることに決めました。

 

しばらくすると『タリアサーフショップ』に着き、次にロビンの昔の家を探し始めました。

人間の記憶というのは正確なようでやはりいい加減なようで、、どうやら私の記憶力ではロビンの昔の家を探し出すことができず、とりあえずコンビニに立ち寄って飲み物を買いました。

車に戻ってもう一度メールをチェックすると、なんとデーンから返信がありました。

 

デーン『ごめん今日は仕事で忙しんだ!!ほら、これがカシアの最新モデルさ!!』

っとボード写真付きでメッセージが添えられてありました。

『明日(金曜日)はジョシュ・ファブローとマリブでサーフィンの予定さ!!今日の夜に彼とどうするか決めるつもりだよ!!』

 

それまではあのデーンピーターソンにブラッキーズで会えるんだ!と勝手に思い込んでいた私は

『そいつはクールだね!!』『でも明日はシーコング特派員とボードピックアップで1日中無理だよ』

と返信するのが精一杯でした。

 

ロビンの家も見つけられず、憧れのデーンにも会えず何だか少し残念な気持ちになりました。

 

相変わらず、トロイ、ジェイソンからの返信はありません。

『待てよ!!もしかしたら彼らはブラッキーズに来てるかもしれないじゃないか』

『そうだ、海に入っているんじゃないか??』

『だからメールの返信がないとか??』

『そうだ!!そうにちがいない!!』

勝手にそう考えた私は、とりあえず車をブラッキーズへ走らせました。

 

それから20分ほどかけてブラッキーズに到着しました。

車を止めて、ビーチに歩き出した瞬間に確信しました。

 

『絶対に彼らはいない!!』

 

波がめちゃくちゃ小さく、かなりのインサイドダンパーでした。

今朝のドヘイニービーチの極上コンディションとはあまりにもかけ離れていました。

ふと数日前のダノーからのメールを思い出しました。

 

『南うねりならドヘイニーがグッドだ!!ブラッキーズは波がないかもしれない!』

 

そうかそういうことか。

途方に暮れた私はとりあえず、ビーチでドーナツを食べながら少し考えていました。

 

『あ~俺は憧れのブラッキーズにいるんやなぁ。。』

『ここはカリフォルニアやなぁ。。』

『気持ちいなぁ。。』

『これからどないしよかなぁ。。』

 

少し横になって陽の光を浴びているとふと閃きました。

 

『そうだ『デイドリームサーフショップ』に行こう!!』

 

『もしかしたらトロイとジェイソンがそこでハングアウトしているかもしれない。』

『ついでにクールなボードも見れるかも。』

 

すぐに車を走らせ『デイドリーム』に向かいました。

オーナーのカイルが経営しているお店で、サーファーだけでなくアーティストや写真家なども出入りしており素敵なコーヒーが楽しめるお店としても有名かもしれません。ロビン、アレックス、トロイのボードも店内で見ることができ、おしゃれで少し若者向けなお店です。

 

お店に到着しましたが、数人のお客しかおらず、とりあえずカプチーノとマフィンを注文して店内をゆっくりと過ごしていました。

 

お店の人に

『今日はトロイを見ていませんか?』

と聞いても"今日は見ていないよ"とのことでした。

 

とりあえず店を出ると、急に睡魔に襲われてきました。

『あ~これ時差ボケやろなぁ。。』

『眠いなぁ。。』

 

自分が今カリフォルニアにいることも、一体ここに何をしに来たのかも何だかよくわからなくなってきました。

メールをチェックしても返信はありません。

 

あまりの眠気と暇さ加減に少し車で仮眠をとりました。

約10分ほど経過したころに

 

『あかん!!待っとってもあかん!!動こ!!』

 

と意を決して、トロイのファクトリーとジェイソンのいるグラスファクトリー『ゴールデンステート』を目指しました。

 

とりあえず昔の記憶を頼りにトロイのファクトリーを探しましたが、やはり私の記憶力では探し出せず、次にジェイソンのファクトリーを目指しました!!

 

私が泊っているモーテルのわずか5分ほどの場所にジェイソンのファクトリー『ゴールデンステートグラッシング』がありました。

 

車を止めるとすぐにジェイソンがこちらに気づいてくれました!!

 

『ハーイ!!メーン!!』

ジェイソン・ゲラ

以前はデーンのボードも担当していましたが、現在はトロイ、アレックス、ハーバー他約5ブランドのグラッシングを務めています。

子供二人にも恵まれ、従業員数名とともに充実した忙しい日々を送っているようです。

 

ジェイソンとは、シーコング20周年記念時に同行させてもらった『新島トリップ』以来でした。

一生慣れないであろうグラスショップ特有の匂いに包まれながらも明日のピックアップボードを見せてくれました。

『これが明日の出荷分で、トロイのミッドレングスボードが4本だよ』

とのことでした。

 

ジェイソン『どうこの新しいファクトリーは??』

『一時はこのファクトリーに200本もボードが溢れかえっていたんだ』

『今はさすがにペースを落として50本ほど貯まっているかな』

 

ジェイソン『おっと、そろそろ娘を迎えに行かなきゃいけない時間だ』

『ここのファクトリーはもう15時で閉めちゃうんだよ』

『今日の夜はどうする??』

『よかったらトロイを誘ってディナーでも行く??』

 

私『ホントに??それは最高!!』

『っで何時ごろかな??』

 

ジェイソン『18時か19時ごろかな??』

『でももしかしたら、トロイも僕もまだまだ子供が小さいから、もしかしたら無理になっちゃうかもしれないけど』

『とりあえず後で連絡するよ!!』

 

私『ありがとう!!』

『じゃあ連絡待ってるよ!!』

 

実はジェイソンがいつも積極的に明日はどうする?いつ来るの??と連絡をくれていたので、実際に会いに行って良かったとしんみり感じていました。

 

ジェイソンに別れを告げると、時計は15時を回っていました。

ディナーまで数時間ありましたのでとりあえず一人観光をしようと思い、先ほどジェイソンに教えてもらった"古着ショップ"を目指しました。

たぶん、アレックスもここに来ていたのかなと勝手な想像をしながら、古着ショップを目指しましたが、どちらの店もお休みでした。。

 

仕方なくもう一度ブラッキーズを目指し、とりあえずビーチをうろついていました。

10月後半とは思えないほどの陽気な気候で、ビーチにはまだまだ水着のギャルがたくさんいました。

本当にすることがなく約2時間ほどただただ全くといっていいほど無駄な時間を過ごして汗をかきました。

 

『こんなことなら、ウェーバーでボードを借りてサーフィンしてた方がよかったかなぁ。。』

 

そんなことを考えながら18時ごろにモーテルに一旦戻りました。

 

『あ~今から、トロイにも会えるのかぁ。。』

 

そんな期待を胸についついベッドに横になってしまいました。

 

zzzzzz.........

 

zzzzzzzzzzzzz.........

 

ガバッ!!!!!

 

『しもた!!寝てもうた!!!!』

 

あわてて時計を見ると20時でした。

すぐにメールをチェックしました!

数分前にジェイソンから返信があったようです。

 

ジェイソン『ヘイ!メーン!!今日は都合が悪くなっちゃったよ。』

『日曜日なら1日中空いてるよ!!』

 

私『。。。。』

『。。。。。。。』

『ズコーッッッ!!!!』

 

 

私は少し風に当たりに部屋の外へでました。

すでに外は真っ暗です。

潮風を浴びて少し汗ばんだ体を、カリフォルニアの夜風が私を癒してくれそうな気がしました。

どうやら慣れない異国の地で少し孤独を感じている気がしました。

 

『あ~俺はここに何しに来たんやろう??』

『ウェーバー以外は何もでけてへんやん』

『孤独やなぁ。。。』『帰ろっかなぁ。。』

 

部屋に戻って冷蔵庫を開けると、昨日買っておいたチュウハイ『YABAI』がもう1本残っていました。

『はぁ。。今日もヤバいなぁ。。』

 

いよいよ明日は40本のボードピックアップの日です。

シーコング特派員からは朝6時にロサンゼルスの『ホームデポ』集合です!!とのことでした。

 

『はぁ明日も早いなぁ。。』

 

次回へ続く。。

 

シーコング 中野

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