こんにちは。
大阪店の中野です。
それではカリフォルニア日記の続きとなります。
どうぞご興味あれば暇つぶしにでも最後までお付き合いください。
🔷🔶『いざカリフォルニアへ!!』
19日水曜日
関空を出発し、乗り換えの為成田空港に朝9時ごろ到着しました。
ちょうどシーコング田中より『今どこですか??』とのメッセージを確認したので、あわてて『今成田に着きました!!』と返信。
ちょうど田中のフライトと同日だったのです。
『どこかでモーニングでもしますか??』とのお誘いでしたが、タイミングが合わず田中はそのままロビンの待つフランスへ旅立って行ってしまいました。
『まぁみんな良くしてくれるからさ、出張頑張ってきてね💛』とのことでしたが、『いやウェーバーとハーバー以外何も決まっていません』『むしろほとんど誰とも約束できていないんですよ。。。』とその時は到底言える状況ではありませんでした。
成田空港をうろついていると円安の影響をもろに感じる出来事がすぐに起こりました。
とりあえずの現金として"5万円"を空港の銀行でドルに両替してもらいました。
『じゃあ$330です』とすぐに係の人にお金を渡されました。
『ん??少なくない??間違っていませんか??』と係の方に詰め寄ると
『1ドル150円計算ですよ!!そこの電卓で計算してください。。』
と言われ、現在の円安を直に肌で感じとりました。。。
お金足りるかな??
航空会社はZIPAIRというJAL子会社のLCC系でしたが、最新の機体設備でWifiやUSB端子を備えており、機内は快適そのものです。
機内食をとり少し横になっていると一通のメールが届きました。
送り主はあのダノーからでした。
『土曜日、日曜日は南うねりだからブラッキーズは波がないかもしれない。ドヘイニービーチなら波があるかもな!!もしコーセーの時間があるなら👍』
水曜日は丸一日と木曜日朝はウェーバー、金曜日はボード集荷。土曜日は朝からハーバー。
何としてもトロイ、ダノー、デーンピーターソン、ジェイソンにも会いたかった私はとにかく土、日が勝負と思い、とりあえずダノーには土曜日に会えそうだということがこれでわかりました。
すかさず、『土曜日、日曜日にどこ行くの??』と再度トロイ、デーン、ジェイソンにメールを送りました。
強烈なジェット気流で全く一睡もできなかった過酷なフライトも10時間ほどでついにロサンゼルス空港に到着しました。
現地時間19日(水)朝8:00となっていました。
永遠に無駄とも感じる長い入国審査をやっとパスしてとりあえずレンタカー会社へ向かいました。
このレンタカー会社でまたも無駄とも思える出来事が起こります。
レンタカー会社行きのシャトルバス内で一通のメールが携帯に届きます。
私のカード会社からのメールで『カードの不正決済が確認されました!!アラート!!』との通知で、不正決済主はこれから車を借りに行く"レンタカー会社"でした。
『???』
『直接決済もしていないのにどうして勝手に決済されるんだ??』
とにかくその決済をネット上で破棄して、謎のままレンタカー会社に向かいました。
カウンターはすでに列をなしていましたが約20分ほどで私の番になりました。
先ほどの不正決済通知に疑いを持ちながらも、アメリカ人らしいニコニコした担当者の手続きはスムースです。
『コーセーの車は外のあそこの枠内にたくさん置いてあるからどれでも気に入ったのを借りてくれよ。キーはダッシュボードの上に置いてるよ』
日本のシステムとの違いに少し違和感を覚えながらも、最終の手続きとしてクレジットカードを担当に渡しました。
しかし先ほどのにこやかな担当が急に冷たい顔に代わり、『君のカードはアメリカでは使えないよ。何か他のカードは持ってる??』どうやらカードが通らないようでした。
私は状況がよくわからず即座に先ほどの不正決済通知の話を持ち出しましたが、私のつたない英語力ではこの意味が分かってもらえず、向かいのカウンターでは同じようにアジア系の旅行者が担当者と揉めに揉めていました。
とにかくすぐにこの状況を日本のカード会社に連絡しました。どうやら不正決済があったということでカードにロックがかかっていたようです。
『なんや、それだけのことかいな。。』『とりあえずロック解除してもらっていいですか?』『これでこのカードはアメリカでも使えますよね??』『しかしこの不正決済は一体何なんですか??』
『いえ、それは私どもにはわかりません。。。』
11時にウェーバーファクトリーで待ち合わせをしていたのですが、時計はすでに10時を過ぎていました。すぐにもう一度列に並んでなんとか手続きを済まし、謎の不正決済は謎のままにしておいてとにかく事を急ぎました。
私のプランで選べる車はすべてSUV系のもので、ホンダ、マツダ、スバルの日本車から、シボレー、フォード、ジープと豊富でした。
私は迷わずアメリカなら!!と思い"フォード"を選びました。
のちにこの車が幸運をたくさん運んでくれることとなります。
とにかく、"待ち合わせに遅れる"との連絡をシェーウェーバーにしてから車を発進させようとしましたが、すぐにあることに気づきました。
車が"最新"すぎて動かし方が全く分からないのです。
エンジンのかけかたも、ギアの動かし方も全く分かりませんでした。10分ほど格闘しましたが、全く動かし方がわからず、カリフォルニアの暑さと、極度の緊張感と焦り、よくわからない眠気でもう私の頭と体がおかしくなりそうでした。
カウンターに行っても誰も手が空いておらず、とにかく運転のやり方を聞けそうな人が誰もいません。
外に出るとレンタカー敷地内を謎のゴーカートで爆走していたレンタカー会社の人かだれかもわからない人を発見し、すぐにとっ捕まえて、運転のやり方を教えてもらいました。
エンジンをかけるとすぐにナビをセットして、とにかく水を一口飲んだころにはもう11時前となっていました。
レンタカー会社で車にエンジンをかけるまですでに2時間も無駄に費やしていたようです。
🔷🔶『いざウェーバーへ!!』
すぐにハイウェイに乗ったころシェーより連絡がありました。
『渋滞につかまって遅れる。到着は12時ごろだ!!少しファクトリーで待っててくれよ』
私の到着時刻も結局12時ごろだったので、何とかシェーを待たすことがなくほっと一安心です!!
慣れない左ハンドルとカリフォルニア特有の謎の暴走系ドライバーの車に焦りながらもとにかく安全運転を心がけてひたすらサンクレメンテを目指しました。
もう間もなく到着という頃には、急激な睡魔と空腹に襲われながらもなんとか無事にウェーバーファクトリーへたどり着きました
もちろん会ったことはありませんがジャイアント馬場かチェ・ホンマンぐらいは図体がでかい、長年ウェーバーのシェイパーを務めているジェリー・オキーフがまず私を出迎えてくれました。
軽い挨拶を済ませると、奥の事務所からシェーが現れました。
『ハーイ、コーセー!!』
シェーとは2回目となりますが、前回は田中の金魚の〇〇状態でしたから正式に会うのは今回が初めてと言ってもいいのかもしれません。
とにかく、毎日のようにメールをしていましたので時には喧嘩をたくさんして、時にはお互いをなぜか高めあうという長年の戦友のような、長年の文通相手のような関係でしたから、直接こうして会うのも何だか恥ずかしく感動的なものとなりました。
『調子はどうだい??飛行機はしんどくなかった??』
『とにかくジェット気流が激しくて一睡もできなかったんだ。お腹も空いたしさ』
と空腹をアピールしました。機内食を食べてから10時間は経過していたのでシェーとどこかでランチを食べようと思っていました。
『とにかくこれを見てくれよ。ほら例のオーダー品のウッドフィンだよ』
お客様のオーダー品のウッドフィンを自慢げに私に見せてきました。
かっこいいものでしたが、シェーはすぐに今のウェーバーの状況を話し出しました。
いつランチに行こうか??と私が話を遮る隙もなく、シェーのウェーバー話は止まりません。
そろそろ私も空腹を忘れかけたころにシェーの長話がウェーバーピッグボードの話題に飛びました。すかさず私はこの機を逃さず『ヴィンテージピッグはここにストックしてる??』と質問すると『もちろんだ!!2階の倉庫に眠ってるよ。見るか?』と2階へ案内してくれました。
2階の小さな倉庫にはほかにも謎のビンテージボードが数本ありましたが、とにかくピッグボードを1階へ下ろしてくれました。
正確な製造年月日はわかりませんがおおよそ1962年製のものだそうです。
伝統的なベルジーピッグ形状でフラットなロッカーと極太のレール仕様となっていました。いたるところにダメージはありましたが、まだまだ使えそうなボードです。
貴重なボードを目の前にとてもドキドキしていたのを今でも覚えています。
『このウェーバーピッグをオーダーすることは可能ですか??』と聞くと
『もちろん!!残念ながらバルサストリンガーは使えないけど再現は可能だ!!』
とのことでしたので、近々オーダーする約束をして、次の仕事にとりかかりました。
現在シーコングではパフォーマー、スタイリスト、プレイナーを中心に展開していますが、これら各モデルの解説動画をシェー本人に語ってもらおうというお仕事です。
この3モデルと日本のウェーバーファンに向けたメッセージ、4本分の動画を撮ろうと計画していました。
じゃちょっとカメラを準備するね!!と車にカメラを撮りに行きました。
時間をチェックすると14時半ごろでした。
これを頑張ったらご飯を食べに行こう、、とにかく眠いな、、。
なんだかんだまた話をするうちにようやく動画撮影が15時からスタートなりました。
『じゃあ4本分の動画を撮るよ。』
『1本の動画は長くても2分ぐらいでまとめてね。』
シェーがカメラの前で話すのが得意なのは知っていましたから特にリハーサルはなく、すぐにカメラを回しました。
1本目はパフォーマーの解説動画です。
饒舌に話すシェーウェーバー。すぐにパフォーマーの特徴を語りだしました。
1分ほど経過したころにすぐに私は気づきました。
『こいつ話を2分にまとめる気がないんじゃないのか??』
私の予感は的中しました。確信にかわったころにはすでに5分が経過していました。
最終的には10分もパフォーマーについて語っていました。
『シェーありがとう💦!!最高だよ!!』
『じゃあ次はスタイリストだよ!!、でもシェーもっと解説をかなり短くしてくれないかな』
『2分でお願いします!!まじであとの編集が大変なんだよ!!』
すぐに2本目のスタイリストの動画撮影を開始しました。
時計を見たころにはすでに2分が経過していました。。
これは止めるべきだろうか??いや、頑張って熱く熱く語っているシェーを止めることはできないと判断し、悩んだ末にとりあえず様子を見ることにしました。
結局約9分間スタイリストについて語ってくれました。
3本目はプレイナーです。
奥の部屋からジェリー・オキーフが
『ボードをシェイピングしたいんだけど作業していい??』との声が聞こえてきました。
シェーは『音が入るからあと10分待ってくれ』とのことでした。
『いやいや、あと2本分の撮影があるから、お前じゃ10分で終わらないだろ』と心の中で思いましたが、3本目は予想どおり10分ちょうどで終了しました。
最後に日本のファンへウェーバーの魅力を語ってください!!
とのことで4本目のテイクのカメラを回しだしました。
相変わらず絶好調のシェーは休む間もなくプロフェッショナルな仕事ぶりで、ウェーバーの魅力を語りだしました。
途中お父さんであるデューイの話になり、フィルエドワーズ、ジョニーフェイン、コーキーキャロル、ナットヤングにまで話が及んだ時にはもしかしてこれはすごいことをしているのではと肌で感じましたが、4本目のスタートから10分が過ぎたころ、私の後ろのドアを大きな巨体が外へとでていくのを感じました。
ずっと動画の終わりを待っていたシェイパーのジェリー・オキーフがしびれを切らして、ファクトリーを出て行ってしまったようです。
ついに私の空腹と眠気も限界の限界に達してきて、もう訳の分からない状態になってきたのでおもむろにサングラスを取り出して、動画を撮りながらも目をつぶりました。
気づいたころにはすでに20分を経過していましたが、ついにシェーの話が終了しました。
終わったー!!
すでに16時を過ぎていました。
『とりあえず明日は朝の7時にドヘイニービーチで集合で大丈夫??』
『シェーンとハンターっていう若手チームライダーが参加するよ!』
よし!とりあえず今日のミーティングは終了。明日の約束もできたし。
『OK!!シェー今日はありがとう』
『じゃぁ今からどっかご飯でも食べに行こうよ!!』
『いや俺はいいや。お昼いっぱい食べてきたんだよ!!』
『ズコーっ!!』
『いやいやお前食べとったんかい!!』
と言いたいのは山々ですが、とにかく明日に備えて早く眠ろうと思いそのまま足早にファクトリーを後にしました。
コスタメサのモーテルに着いたころにはすでに18時ごろとなっており、モーテル隣にあった『In&Out』というハンバーガショップでとりあえず空腹を満たすことに成功しました。
近くの日系スーパーでデザートと水を買い込み、よくわからない謎の『YABAI』と書かれたチューハイをゲットして、モーテルに帰りました。
携帯のメールを確認すると、トロイ、ジェイソン、デーン、そしてメリッサからメッセージがありました。
トロイ
『明日ブラッキーズに行くかもしれないけれど、波が良ければサーフィン、なければシーコング用にボードを削るよ』
ジェイソン
『明日はお昼にはファクトリーにいるけど来る?それともディナーに行く??それとも一緒にデーンピーターソンに会いに行く??日曜日も空いてるよ!!』
デーン
『明日は南に下ってサーフィンするのも悪くないな!』
メリッサ
『コーセーは何曜日に来るんだっけ???』
『!!??』
もう訳がわからなくなりました。
とにかく寝よう!!
さっき買ったチューハイ『YABAI』を飲みながら『アカン!ホンマにやばいわ』とつぶやきながらすぐに眠りに落ちたのは言うまでもありません。
次回に続く。。。
シーコング 中野