シーコング店長ブログ

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ロビンキーガル最新情報!

藤沢店の田中です。

 

先日、ガトヘロイのインスタグラムが更新されました。

 

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タイトルは「ロングボード用のブランクスができたので、注文を受け付け可能となりました」です。

 

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2枚目をめくると「ロングボード用 9'4RK、9'9RK の注文受付けます」とあり、

 

 

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3枚目、4枚目にはフォームブランクスの細かなサイズが書かれ、

 

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5枚目にはそのフォームの写真、

 

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6枚目には、フォームを注文する際の連絡先(日本のシェーパーの皆様もよろしくお願いします)

 

 

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7枚目には、そのフォームが「100%リサイクルの減量でできており、100%メイドイン ヨーロッパ」と締めくくられています。

 

 

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そしてコメント欄には、あのタイラーウォーレンが「環境に優しいフォームブランクスの誕生ですね。私もぜひその「RK」ブランクスを試したい」とメッセージを残しています。

 


それらの写真を見ただけでは何のことか、と思う方もいらっしゃると思いますので、この場を借りてご説明させていただきます。

 

ご存じのように一般的なサーフボードはフォーム素材の塊からボードの形を削り出し、作られます。

 

俗にいわれる“エポキシ”ボードとは、そのフォームが発泡スチロールでできていて、型(モールド)さえあれば、その中に圧力をかけて原材料を吹き込むことによってシェープを一切必要としないボードの形が作られます。

 

対して1960年代より主に使用されている“ウレタン”フォームは、サーフボードよりも一回り大きく製造されたフォームの塊をシェーパーが形作っていくわけです。(マシンシェープの場合はその工程を90%くらい省けるわけですが、準備されるフォーム素材は同じです)

 

ただしまったくの直方体の塊を削っていくのは大変手間なのと、同じものを作ることが困難となるために、実はフォームの素材にはあらかじめロッカーが施されています。

 

そのロッカーはボトム側に施されていて、ハンドシェープの場合でもマシンシェープの場合でも作られるサーフボードのロッカーは、そのフォーム素材に施されているロッカーをそのまま使用します。

 

シェーパーはシェープするボードのコンセプトに合うロッカーを持つブランクスを注文するわけですが、それぞれのロッカーには「Y」とか「B」という品番がつけられています。

 

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その意味するところは「Y」とはレイノルズイェーター、「B」とはブルースジョーンズです。つまりそのロッカーを考案した人の名前が付けられ、各シェーパーがその名前が付けられたフォーム素材を注文するたびに、名前の本人にライセンス料が支払われるわけです。

 

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ここまで書いてきたところでピンとくる方もいらっしゃると思いますが、以前よりロビンキーガルが「忙しい、忙しい」と言っていたり、たまにインスタグラムで茶色っぽいブランクスやボードの写真をあげていたのは、すべて彼がこの会社が立ち上げた、100%リサイクルオイルによるサーフボードの素材の開発に協力していたからです。

 

 

この会社から今後発売されるフォーム素材のほとんど(ロビンは10種類の異なるサイズ、異なるコンセプトのロッカーを提供しています)には「RK」という品番がつけられ、世界中のシェーパーがそれを注文することに彼に「チャリン、チャリン」とお金が入ってくるという次第です。

 

「ロビンキーガルはバカか?はたまた天才か?」ということは私のみならず、ガトヘロイファンの方にとっても永遠のテーマでありますが、この写真を見れば彼がただのバカでないことはわかります。

 

彼の視点は他のシェーパーとまったく異なるのです。ボード作りにおいて、その素材の開発とエコロジーを同時に考えている・・・

 


世界中のシェーパーが毎日シェープするたびにロビンの財布のお金が増え続けてしまうと、ますますロビンはシェープをしなくなってしまうのでは・・・と皆さんもご心配されると思います。

 

しかしご安心ください。

 

彼は根っからのサーファーで、誰にも負けないくらいのシェープマニアでもあります。

 

ただいっぺんにたくさんのことをできないために、最近まではフォームの開発に取り組んでいたために、シェープができなかっただけです。

 

それに、彼は私が「よし、やっと順調に進みだした。こうなればもう安心だ」ということを、すべてぶち壊してきたのです。

 

「そんなことをしなければ、すべてが丸く収まるのに」、「どうして今、そんなことを言ってしまうんだ」ということは、今まで数えきれないほどあり、結果的に今まで成し遂げてきたほぼすべてのことを台無しにしてしまっているのです。

 

だから今回も「やっと完成した。これからはお互いに稼いでいこう」とおそらく「POLYOLA」のスタッフとロビンは祝杯をあげたのでしょうが、間もなくすれば「あのロッカーは1mm違っている」、「どうして違っているとわかっているのに直さないんだ」、「それはもう俺のコンセプトから外れてしまっている」、「だからもう売らないでくれ」、「俺はあいつが大嫌いなんだ」、「あいつに売ってしまったら俺のアイデアが盗まれる」・・・・

 

私はそう願っているのではなく、できれば彼が安定した生活の中でサーフボード作りをしてくれればと願っているだけなのですが、そうならないことも知っていますし、また安定した生活からは、ガトヘロイのようなボードは作り出せないことも知っています。

 

まあ当分の間は、成り行きを見守っていましょう・・・・

 

彼が天才であることは間違いありませんので・・・

 

ガトヘロイについて

 


シーコング藤沢店
田中