藤沢店の田中です。
ようやく、ようやくボードが届きました。
今回のボードはロビンの勝手によってカリフォルニアではなく、オーストラリアで製造されたものですが、もちろん基となる形状はまったく同じですし、品質も世界最高といわれるウォーターマンズギルドに勝るとも劣らない仕上がりで、安心して皆様にもお勧めさせていただけます。
もちろんロビンキーガルは、サーフボードの形状だけではなく品質についても神経質なほどうるさいので、決して質の悪いものが届くとは思っていませんでしたが、とりあえず一安心です。
これらのボードは1960年代のサーフボードの進化“トランジション”というコンセプトを追求するガトヘロイとは違い、“誰でも簡単に古き良き時代のカリフォルニアスタイルのサーフィンを楽しめる”というコンセプトでロビンキーガルが一から創り上げたものです。
そのこだわりは、わかりにくいかもしれませんが、単に「簡単に乗れるボード」というわけではなく、あくまでも時代背景のベースは1960年代にあります。
ロビン然り、アレックス然り、トロイエルモア然り、ダノー然り・・・というように、真に認められているシェーパーは『時代背景』を最も大事にしています。
新しいアイデアを古いものに注ぎ込まないのは、ビンテージカーを愛する人たちと同じこだわりです。
多くのシェーパーは、そのことに気づかず、何となく歴史や形状をなぞっているだけで、確かに性能的にはその方が勝る場合もあるのですが、スポーツサーフィンと違い、カルチャーを標榜するカリフォルニアやオーストラリアではそれは認められません。
一見どうでもいいこだわりこそが人をひきつけ、本物と模倣を見分ける根拠となります。
重すぎるボードを作るダノーのもとに、今を時めくカリフォルニアのスターたちが集結していたのは、ダノーのこだわりこそが「格好いい」と、当時のアップカマーたちをひきつけたことによります。
その後独立して自らのブランドを立ち上げても、決してダノーのボードを模倣するのではなくても、そのこだわり方は引き継いでいるのです。
そのような彼らのコンセプトのベースを理解すれば、「もう少しターンしたい、ノーズライディングしたい」というような性能に対するジレンマは消え去り、単純に「休日に波に乗って楽しむ」ことを満喫できると思います。
ずっと以前、鎮波で開催された第1回の「フィッシュフライ」の会場の自由の女神像にロビンキーガルが「SURF is FREE」という手書きのポップをつけたことを思い出します。
彼は未だに変で、身勝手で、あらゆることを破壊していますが、彼が訴えたいことは、今になって引き継がれつつあることが感じられます。
シーコング藤沢店
田中
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