シーコング店長ブログ

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『プレイピッグ』入荷間近!

藤沢店の田中です。
 
 
昨日はオーストラリアから届くガトヘロイの『ダガー』について、その由来からパフォーマンスを迄をご説明させていただきましたが、今日は同じくオーストラリアから届くクリームの『プレイピッグ』につきましてご説明させていただきます。
 

 
1960年代のサーフボードの進化をショートボードへとつなぐ、真の意味でのトランジションボードの製作を目指すロビンキーガルのコンセプトから、この『プレイピッグ』は時代背景が大きく異なります。
 
それは、もともとシーコングのお客様の有名なマニアの方から「もしロビンキーガルがベルジーのピッグを再現したら」というコンセプトのボードをオーダーをいただいたのが始まります。
 
普段は上述の様なコンセプトに沿ったボード作りにフォーカスし、自分の考えと異にするボードは作らないのですが、なぜかこの時はお客様のご要望を聞き入れてくれたのです。
 
しかしながら半年後に届いたボードは、まったくベルジーの影を感じることができないボードで、”ロビンキーガルが作り込んだピッグ”に留まっていました。確かに届いたボードは出来栄えとしては文句のつけようがなかったのですが、アウトライン、レール形状のどれをとってもベルジーのボードとは似ても似つかない代物で、さすがのお客様にもご満足いただけず、再オーダーとなりました。
 
そして、忘れた頃に届いたのがこの『プレイピッグ』です。
 

右から2番目が、『プレイピッグ』です
ベルジーを彷彿させるノーズの先細ったアウトライン、往時を感じさせるボリュームのあるラウンドレールはまさにベルジーを感じさせる出来栄えでした。
 
以前ロビンは、歴史に名を残すシェーパーとしてベルジーをあげていますが、その評価は、シェープそのものよりもサーフィンというマニアックな遊びを巨大産業に導いた立役者であるということにあると言っていました。
 
本来なら彼の視点とは違うコンセプトですが、歴史をそしてレジェンドサーファーを敬愛してやまないロビンキーガルにとっては避けて通ることができない挑戦だったのだろうと推測します。
 
彼は当初この『プレイピッグ』をガトヘロイのラインナップから発売していましたが、やはりガトヘロイのコンセプトとは違うことと、誰でも乗りやすいボードを作りサーフィンを広めたベルジーの意思を継ぎ、同じ誰でもカリフォルニアスタイルのロングボードを楽しめるクリームブランドに加えられました。
 
ピッグ形状のボードは最大幅、ボリュームのポイントがボードの中央よりテール寄りにあるため、立つ位置がテール寄りで、後ろ足を少しずらすだけでフィンの上に置くことができ、ボードの操作が容易になります。
 
またボードの一番広い部分をホールドするという波の性質を得て、立っているだけで波のポケットに居続けられることが可能です。
 
つまりピッグは簡単にリラックスして=カジュアルに、トリム&グライドを楽しむことができる画期的なボードデザインなのです。
 
これが、ラミネーターのフィンを取り付ける位置を間違えたことによって偶然に作られたボードであるということは、驚きです。
 
しかし、ロビンはベルジーの作ったボードをただ単になぞったのではなく、ベルジーが本来求めていた動き、コンセプトを最大限に高めました。もちろん、いつも通り、当時の技術レベルの中でそれを行ったことは言うまでもありません。
 
ロビンキーガルによって新たに創り上げられたベルジータイプのピッグは『プレイピッグ』と名付けられ、オーストラリアのカイエリスフリントに引き継がれたのです。
 
このライディングをご覧いただければ、カイエリスのロビンい優るとも劣らない才能を感じていただけると思います。
 
 

 
『プレイピッグ』は1950年代に作られたサーフボードの歴史の中でも原点と言われる古典的なデザインのボードです。
 
それだけに、このボードを他のボードと比較することはナンセンスです。
 
ノーズライダーとノーズの性能を比較したり、同じピッグでも1967年当時のハイパフォーマンスピッグと比較するのは無意味です。
 
逸れさえご理解いただければ、この『プレイピッグ』の持ち味にご満足いただき、長くご愛用していただく価値のあるボードだと自信を持っています。
 
ぜひ、サーフィンの、ロングボードの原点に触れてみたいというのであれば、今回入荷する『プレイピッグ』の予約ボタンを「ポチッ」としてください。
 
「ポチッ」とするだけで、新しい楽しいサーフィンライフを手に入れることができるのです!
 

 
 
皆様のお問い合わせ、ご来店をお待ちしております。
 
田中