おはようございます。大阪店の田中です。
腰痛のためブログを書くこともできなかったので今日は早起きして書きしました。
まずは入荷のお知らせです。
今週カリフォルニアカリフォルニアからクリーム、ハーバー、ウェーバーのボードが届きます。
ただし今週は水曜日でなく木曜日に藤沢店着となりますので、篠崎店、大阪店への到着は金曜日となります。何卒よろしくお願いいたします。
まずはクリームから不足している『ファットキャット』とロビンが突然気合を入れて作っている最先端ノーズライダー『カリフォルニアン』が入荷します。
高速グライダーの『ザーベル』や「一体誰が乗るんだろう?」と思われるようなギリギリまで研ぎ澄ました『プレイピン』などを作っていたかと思うと、いきなりのクラシックへの転向を見せました。
これはカリフォルニアに拠点を移して以降、やはりそこに根付いているカルチャーの奥深さを再認識したからだと思います。
サザンカリフォルニア、その中央に位置するオレンジカウンティは現在のサーフシーンを牽引するアレックスノスト、ジャレッドメル、ロビンキーガル、タイラーウォーレン等を排出するまさにシングルフィンロングボードの世界の中心地です。
しかし世界のサーフシーンを牽引すると言っても彼らは新しいテクノロジー(素材やショートボードのアイデア)を取り入れたものを作るのではなく、古き良き時代、60年代、70年代のボードを持ち出して来ることから始まります。
「お前、それいかしてるね!」と周りが注目するボードを昔風に乗り、そんなボードを元に「俺だったら、もうちょっとこのレールを・・・このボトムを・・・」とやりながら、その性能を高めていくことに注力します。
ただしやはり根本的には「昔のコンセプトはそのままに」なので、あくまでも昔風の域を出ることがないのが最大の特徴です。
これがオレンジカウンティ以北や以南ではハイテクを用いた超軽量なノーズライダーを作ったり、単なる昔のボードのレプリカを作っているのです。
私は偶然にも彼らと長い付き合いがありますが、その辺の違いを理解するまでに相当の時間がかかりました。
「なぜ、彼らが中心となってキャッチアップされるのか?サーフィンの上手い奴は他にもいるのに・・・」と長年思っていました。
しかし上記のように、彼らがロングボードに乗ることこそはまさに“1960年代サーフィンスタイル好き者倶楽部”だからだということを理解してきました。
彼らは周囲の環境もあって幼い頃から「サーフィン=ノスタルジーなカルチャー」ということが身についています。
だから、「今日はちょっと波が大きいからトライフィンのショートボード」とか「ケリースレーターのようなサーフィン」を目指すことはありません。
私はいつもこのカルチャーの違いについて皆様にご説明したいと思っているのですが、やはり多くの方は「ボードをもっと動かしたい」、「波がお大きくなったらサイドフィン付きのボード」、「オンショアでは軽いボード」というカリフォルニアで考えていることとは逆のことをお考えになられている現状を見れば、まだまだ力不足と感じます。
もちろん、皆様方にとっては趣味、遊びのことなのでどっちが正しいとかはないのですが、やはり彼らのサーフィンはとても格好いいので、ぜひいろんな映像をご覧になっていただき、そんなところにも目を向けていただければと思っています。
話は大きくそれてしまいましたが、ロビンも根本的には“1960年代好き倶楽部”のメインストリームを生きているのですが、あまりにも突っ走ってしまうためクラシックだけど行き過ぎたクラシックを作ってしまうことがよくあります。
そして、究極のもの(現在ならザーベルなど)に行き着いた途端、「やりすぎてしまった」とこに気づき、原点回帰、つまり「カリフォルニアクラシック(今回の場合はカリフォルニアン)」を再考するのです。
長くなりましたが、今回『ファットキャット』とともに入荷する『カリフォルニアン』にはそんな思いが込められているのです。
・・・ただし一般的なノーズライダーとはちょっと違いますので、ご興味のある方はシーコング各店でよくよくご覧ください。
その他、今回はハーバーから「TS(トラッセルスペシャル)」のグラスオン仕様が4本届きます。
ロビンの作る『クラシックキラー』から始まった現在のスピードシェープ、グライダーブームですが、このことは真のクラシックブランドであるハーバーにも火を付けました。
長年製造を取りやめていたこのサーフボード史上に輝く名を残す「他ラッセルスペシャル」の復刻に踏み切らせたのです。
2000年ころ、シーコングではこの『トラッセルスペシャル』を販売していましたが、当時はまだロングボードリバイバルから数年しか経っておらずサイドフィン付きのオールラウンドボードやシングルフィンもジョエル・チューダーの影響を受けたノーズライダーが主流だったため、極端にノーズの性能が劣るこのスピードシェープの『トラッセルスペシャル』はとても乗りにくいボードと言われ、人気がなく数本を販売しただけで、その後リッチハーバーの意志によってその製造に幕が降ろされました。
そして3年前から再び、世に送り出されたこの『トラッセルスペシャル』は発売と同時に、感度の高い方々や、もっとシンプルにサーフィンを楽しみたいという方々に瞬く間に広がりました。
本来のコンセプトである「速い波を突き抜ける」ということまでは求めなくても、その見た目の優美さと普通に波をクルージングすることでも強い感動を感じられるこのボードに魅了される方が増えてきました。
1964年に最初の1本が作られ、今もまったく同じものを手にすることができる・・・皆様ももし自称“1960年代好き倶楽部”を名乗るなら、このボードにご注目ください。
そしてウェーバーからは遅れておりました『パフォーマー』が3本と『スキー』が1本入荷します。
この3本の『パフォーマー』のうち2本は実は私のカスタムオーダーでございます。
私はオーダー時点で9.6ftか9.8ftで迷い、カラーも赤ベースか黒ベースかで迷っていました。
そこで満を持して2本オーダーし、気に入った方を手に入れようと企んでいたのですが、その情報が徐々に流出し(自分が自慢げに見せたのですが)、「それが欲しい」という方がたくさん現れてしまいました。
※中には「それは新しい販売手法?」とまで陰口を囁かれたりしているようですが、そんなことはありません。
ということで、私の最高傑作ボードも入荷しますので、あらためてウェーバーの底力をご堪能ください。
ロングボード、特にシングルフィンロングボードは単なる遊び道具、サーフボードという枠を超えたものです。
のんびりサーフィンしたい・・・友達と楽しくゆったりとサーフィンした・・・ということは決しておじさんだけのものではなく、学校をサボって海に行く感覚とも似ています。
その海でリラックスするならノスタルジックなシングルフィンロングボードが一番です。
「どんなサーフィンがしたいか」と難しいことを考えるより「どのようなサーフィンライフを過ごしたいか」を考えて、ぜひシングルフィンロングボードをお選びください!
もちろんシーコングで!
夏が終わりに近づき、ここ大阪店でも中古ボードが不足しています。
新しいボードの購入資金だけでなく、乗らないボードを売るだけでも結構です。
その場で現金買取か委託販売をお選びいただけます。
買取価格日本一!を断言いたしますので、ぜひお近くのシーコングにお持ち込みください。
またご遠方の方には梱包材や運送会社の手配も承っておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。
大阪勤務は明日のお昼ころまでです。ボード選びにお迷いの方がいらっしゃいましたら、すぐにでも大阪店にお越しください!
皆様のご来店、お問い合せお待ちしております。
シーコング大阪店
田中