藤沢店の田中です。
ご存じのとおり一昨日、アレックスからＢＭＴのボードが届いています。
アレックスは世界のスーパースターなのでいつもボードを作っているわけではないので、それだけで大変貴重で、カリフォルニアでもたまに人気のショップの店頭に並んでもすぐに完売となるほどで、14本も同時に入荷するのは奇跡と言われているほどです。
シーコングのサイトは日本語のみの対応ですが、フェースブックやメールの問い合わせは世界中から届きます。先日もジョンペックやジャレッドの“Surf-A-Billy”やクリームなどのボードのオーダーを海外からいただきました。アレックスのボードもご多分に漏れずお問合わせもたくさんいただいております。
しかし、2種類のロングボードが届いているにも関わらず、モデル名もコンセプトもわからないし・・・今日もアレックスからは別件で2通のメールが届いているので、そのことについて聞いても何も説明はないし・・・大体、全部届いてないし・・・
とり急ぎ、本日ボードをじっくりと眺めて特徴を書き出しましたので、ぜひご参考にして、ご興味がございましたら早めのお問わせをお願いいたします。何しろ次はいつかわかりませんので・・・
◆9.2ft モデル名：不明
ボード幅は21.5インチと細めで、アウトラインは若干ポイントノーズになり、スピードを重視したボードになっています。
ただし一般的な「スピードシェープ」とは異なり、ノーズ部分も厚みがありノーズライダでィングを重視したボードになっています。
ノーズコンケーブはなく、中央付近からテールにかけて僅かなＶボトムけー状になっています。レールはほぼ50/50のフルレールに近い形状で細めのボードの浮力を補うと同時にコンディションを選ばない癖のない乗り味を楽しめそうです。
アレックスのために開発された初期のガトヘロイの「ガトヘロイ」を少し厚めのレールにしたような感じで、チーターファイブでノーズにいながらボードをコントロールする攻めのサーフィンをするときのアレックスのスタイルにマッチしたモデルです。
◆9.4ft モデル名：不明
ボードの幅は22.5インチで、比較的幅の広いラウンドノーズ形状のアウトラインです。
一般的にイメージするノーズライディングを主体に組み立てるときのアレックスのようなサーフィンに適したモデルです。
50/50のラウンドレールでノーズ部分からテールにかけて一定の厚みがあり、ノーズライディング時のレールのホールド感が強められています。
ノーズコンケーブはなく中央よりテールにかけてごく僅かなラウンドＶ形状にボトムになっています。
十分な浮力があり、どんなコンディションでも安定したノーズライディングを約束してくれるモデルです。
話は変わりまして、相変わらず毎日のようにアレックスの盟友ロビンからメールが届きます。
現在、ニュージーランドのロングボードフェスティバルに招待されているそうです。波質は日本に似ているけど人が圧倒的に少なく、自然が溢れて、人も優しいと言っています。
それはそれでいいのですが毎回のように今年の予定（毎回のように変わりますが）、トランクスのオーダーのこと（カラーとサイズが毎回違っています）、壮大なひらめきや自分のボードのコピーをする人達が多いことが書かれています。
私は「お前はすごいな」とおだてたり、「人のことは気にするなよ」と言ってみたり、「すべてが昔より良くなってきているから、これからはもっと良くなるよ」と元気づけたりしています。
先日、歌手の松任谷由実さんと小池東京都知事がラジオで対談していた時に「天才的な芸術家は誇大妄想と被害妄想が交互に襲ってくる」と言っていましたが、まさにロビンのことを言っているようで一人車の中で頷いたくらいです。
毎日の大量なメールにも関わらず、物事は一切進展せず、と言うよりむしろ後退しているようで不安に襲われる時もありますが、そのクレージーさがあるからこそ、あの繊細な素晴らしいボードを作ることができるのだろうなとも思います。
とにかく他人と一緒に雑誌に取り上げられたり、フィルムに収められたりすることを極端に嫌うので彼の動向は常にミステリアスですが、実際の行動や意識は凄くシンプルです。
いいボードを作り、いいサーフィンをする。それが全体の80％。それ以外の時間は歴史家美術の本を読むか、美味しいものを食べ、美味しいお酒を飲み、女性と時間を過ごす。
非常にわかりやすい生活を送る彼だからこそ、できるボードも非常にシンプルです。いまだに「ガトヘロイのボードは癖があって乗りにくい」ということを耳にするときもありますが、もしそれを言っているご本人がロビンのボードに一度でも触れてみたら、乗ってみたら、その言葉が偽りだっと思うでしょう。
彼のボードは疑いなく現在のロングボードシーンの最高峰であり、どのボードも非の打ち所のない最高傑作と言えるでしょう。
この週末はぜひ藤沢店で、スーパースターのアレックスのボードと天才ロビンキーガルのボードに舌鼓をうってみてください。
皆様のご来店、お問合わせお待ちしております。
楽しい週末をお迎えください。
シーコング藤沢店
田中
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