シーコング店長ブログ

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大阪店から田中です!(ロングボード誌の変遷について)

いつもは藤沢店の田中ですが、今日は大阪店からです。


ものすごく久しぶりにこちらでお店番をしていますが、いつもあわただしい藤沢店とは違い、こちらの月曜日の朝はのんびりと始まりました。

 

一通り開店準備をした後、コーヒーを淹れ、古い雑誌を手にしました。

 


ここ大阪店には懐かしい雑誌がたくさんあります。


藤沢店にももちろんあるのですが、お客様に差し上げたりして肝心の見たい号がなかったり、何しろいつもバタバタとしているのでじっくりと雑誌に目を通すこともほとんどありません。

 

2000年代前半から現在までの雑誌を見ると、この20年間のサーフィンの流れがよくわかります。


「こんな人いたなぁ」と懐かしい思い出に浸ったり、たまたま自分が書いた記事を読みなおしてその稚拙さにこそばゆくなったりしながら、時間を過ごしています。

 

長い期間を一気に見れば、誰が時代の流れの中にいて、誰がいなくなったかがよくわかります。


またサーフボードの流れ、サーフィンのスタイルについても同じことが言えます。


2000年代の初期、ジョエルをはじめとしたシングルフィンロガーが取り上げられ始めてはいますが、まだまだ少数で、広告ページの大部分はハイパフォーマンスロングボードばかりです。


その状態がしばらく続き、ノーズライディングについての解説記事やハイパフォーマンスロングボードでありながらも日本人プロサーファーたちがハングファイブをしている写真などが増えていきます。


その中心にいたのはもちろんジョエルチューダーで、日本の雑誌を見る限りでは世界のムーブメントを一人で牽引していたという感じです。


その状況に大きな変化をもたらしたのは2005年の「NALU」の“ポストジョエルチューダーは誰だ?”という特集でしょう。


日本ではその後も(今でも)長く続くジョエルの一強体制でしたが、カリフォルニアではすでに2005年の段階で、ジョエルは過去の人となりつつあり、次世代(当時10代後半から20代前半の世代。最年長のロビンが当時21歳と書かれています)が台頭してきたことがわかります。


その号は今まで何度もご紹介させていただきましたが、表紙を飾ったのはロビンキーガルとアレックスノスト。


さらに特集ページではタイラーウォーレンもフューチャーされ、世代を引き継ぐという意味でタイラーハジキャン、マットハワードのインタビュー記事も掲載されています。

 

記事の大部分はロビンキーガルが「Creme」というブランドを立ち上げ、アレックスやタイラーウォーレン達とともにクラシックという考え方をベースに創造性を発揮することによって、カリフォルニアのメインストリームに躍り出ていこうとする姿が書かれています。

 


ロビンはそこで「僕がサーフボードを造ろうと思った理由は簡単さ。他の人が造るボードに乗りたくなかっただけさ」と語っています。


そしてコンセプトは明確に「自分の乗りたいボードを造るということだ」、「レールが丸くてクラシックすぎる板は好きじゃないんだ。ノーズライディングを意識して、ノーズが広すぎるボードも好きじゃない。みんなノーズばっかりにこだわるけど、ターンだってストールだって格好いいじゃない。僕はノーズだけじゃなくもっと自由にサーフィンをしたいんだ」と。

 

当時19歳のアレックスノストは「ジョエルは本当にすごいと思う。だけど僕は自分のサーフィンがしたいんだ」と答えています。


トーマスキャンベルは以前私に「優れたサーファー、シェーパーはたくさんいるけど、多くのものが“流れ”に立ち向かうことができず方向を見失ってしまうんだ。ブレずにいるということはとても大変なことなんだよ」と教えてくれました。

 

その後の雑誌にはロビン、アレックス、タイラーウォーレン、そしてジャレッドメルらについて多くの記事が書かれ、またアイコンのように彼らのライディングシーンは世界中のフォトグラファーの作品として掲載されています。

 

逆に、あたかも「新しい天才現れる」、「新時代のアートとサーフィンの融合」などと取り上げられた者もたくさんいますが、そのほぼすべては一回限りの話題として終わり、二度と紙面を飾ることはありません。

 

ロビン、アレックスが常に語ってきたのは「フリー(自由)」「ファン(楽しい)」「クラシック」「ファンクション(機能)」。競うものではなく、そこにサーフィンの神髄があるということのようです。

 

2010年の記事の中でロビンキーガルはビンテージ、クラシックについて語っています。


「まったく同じものが完璧に作られてしまうプラスチックのなかった時代のものが好きなんだ。もちろん現代社会でそれを完璧に受け付けないのは不可能だけど、あえて昔のものを手に入れたり、昔ながらのやり方で作るのが好きなんだ」

 

同時にフィルムのトーンで撮られた映像が好きで、自分が製作進行中の「サマーオブキャット」の光の捉え方についても説明しています。

 

どの世界でも第一線で生き残っていくのは至難の業です。

 

しかし彼らは他人と競うことをしなくとも、自らの本質を見失わず、フェークを嫌い、生き残ってきたのです。

 

「本物だけが生き残る」ということを証明するように。

 

2010年に製作されたロビンキーガル不朽の名作「サマーオブキャット」を観れば、その感性に触れることができると思います。

 

★尋常ではないコーディシンプキンスのライディングは必見です!

 

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彼らの創るボードがいつの時代も人気を博しているのは、それなりの理由があるからです。

シーコングは”価値あるボード”をご提供させていただきます!

 


皆様のご来店、お問い合わせお待ちしております。

 

シーコング
田中

 

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