シーコング店長ブログ

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カリフォルニア珍道中③

こんにちは。岡田です。

今回で1回目のカリフォルニア珍道中は最終回となります。毎度長くてすみません、お付き合いいただければ幸いです。

 

何の生産性もない、噂に聞いたカリフォルニアらしい生活を過ごしながらも、初体験の私は退屈を感じることはありませんでした。無駄だ無駄だと言いつつ、エバンとずっと一緒に過ごしたので2人の絆は深まり、私にとっては大切なひと時でした。

仕事とは思えない仕事をウォーターマンズギルドにしにいき、電話で済むような話を車で1時間かけてわざわざフィン工場まで行ったり、伝説の1653ファクトリーの跡地を見に行ったり、エバンがもともと働いていたIcons of Surfに連れて行ってもらったりと、ロビンとエバンゆかりの地を回っていろいろなエピソードを聞き過ごしました。

そんなある日、突然ロビン帰国の一報を耳にした我々は、エバンの「やばいロビンに殺される」という言葉を合図に慌ててボードの最後の仕上げを行ったのでした。(もちろん深夜)

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確か当時初登場だったプレイピッグの第1号から3号

そして翌朝、重たい瞼をこすりながらもウォーターマンズギルドに集合しました。
明らかにいつもと違い、何だかファクトリーが騒がしいのがすぐに分かりました。ロビンが朝からチャキチャキと有り余るパワーを周りに撒き散らしながら動いていたのでしょう。

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自分で削ったボードを自ら大絶賛し写真を撮らせるロビン

何やら3人でミーティングをしたり、板の撮影をしたり、ロビンがエバンにボードの制作について指示をしたりしていました。
私には、この板はこうで、このロッカーがこうで、と事細かにそれぞれのボードの解説をしてきました。

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久々で嬉しいのか、子供のようにじゃれるロビンと大変迷惑そうなエバン

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エバン逃亡。

さっさと仕事を終えると、私が最終日だということで「みんなでサーフィンしよう!」とロビンが言い出しました。
ロビンとエバンが1台、ジオと私が1台でニューポートビーチとラグーナビーチの間にあるクリスタルコーブへ向かいます。
噂通りロビンは信号を守っているのが不思議なくらいで、ウィンカーもなしに蛇行運転さながらの頻繁な車線変更を繰り返しながら爆走していきます。もちろん後続車の我々を待つ素振りは微塵もありません。
それでもジオのおかげでなんとかクリスタルコーブに着くと、駐車場からビーチまで遠いから走るぞと言って波チェックのため10分以上かけてランニングしました。

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かなりの距離を走って波チェック。この時はまだみんな笑顔

散々走った挙句、波が良くないとのことで少し隣までまた走り、そこもダメだったので車に戻りました。
この時点で14時過ぎ。ジオの機嫌がだんだん悪くなっていくのが見て取れました。
結局ラグーナビーチのThalia Surfショップがあるところまでさらに南下しました。
もうすぐ目的地に到着するというところでロビンは腹が減ったと言い出し、近くでマフィンのようなものをたらふく平らげました。


もう夕刻になろうかというところでしたが、結局ここの波も気に入らなかったのかロビンは「サンオノフレへ行こう」と言い出します。
ここでとうとうジオの堪忍袋の緒が切れます。
今からサンオーに行ったら帰る頃には真っ暗になっちまう。そもそもロビンがぐだぐだしているからいけないんじゃないか。ここでサーフィンする。ここで入らないならもう勝手にしろ。」ジオは至極真っ当なことを言い放ち去ってしまいました。
ジオはチームで唯一まともな人間です。彼がマネジメントしなければ、ガトヘロイはどうなることやら…。というか、今までジオなしでどうやって成り立っていたのか不思議で仕方がないです。

結局、ロビン、エバン、私でサンオノフレに行きましたが、もう時間も遅くなっており日が落ちてきてしまったのでサーフィンはほんの少しだけで早々に退散しました。

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何をしに行ったのか分からないサンオノフレ

ただサーフィンするだけでもこの通りすんなり行かない彼らですが、あのロビンキーガル、エバンと一緒にサーフィンできるなんて滅多にないと思い、貴重な経験をさせてもらいました。

帰りはロビンが高級シュラスコ店へ連れて行ってくれました。
そこでエバンはサラダバーで野菜を食べており「見ろよ!あのエバンが野菜を食ってるぞ!ハハハハ!」と高級店にも関わらずサンダル、ボロボロな服のロビンが大騒ぎをしていました。
滅茶苦茶なロビンですが、いつも大した食事をしないエバンのために野菜も食べられるようなこのお店に連れてきたんだなぁと、本当は優しい奴なんだなぁと(私は信じ込み)目頭が熱くなる思いでした。
そこでもロビンはボードの話ばかりでした。ロビンとエバンがボードについて熱く語ってる場面ほど格好良いものはありません。私は目を輝かせながら2人の話を聞き入り、高そうな肉の味を堪能しました。

するとロビン「9月に俺はフランスに行くから、その時にお前も来い。
私は渡米して3日目くらいで、これはとてもこのまま働けるわけではなさそうだなと思いましたが、やはりそんなに行ってすぐ英語も満足に話せない日本人がガトヘロイで働けるわけはありませんでした。
私は「わかった。なんでもするからまた声をかけてください。」と返事をしたものの、今回の旅で学んだ”アメリカ人に過度の期待は禁物”という教訓からまぁいけたらラッキーくらいに思うこととし、そのまま帰国せず働く気満々だった私は自分の無力さにぐっと奥歯を嚙み締めました。

そうしてロビンとはウォーターマンズギルドまで戻りお別れし、エバンと私はシーコング20周年記念パーティ用に作られたハーバーのボードをピックアップして家路につくのでした。(この時もまた深夜…トホホ。)

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ハーバー シーコング20周年記念用ボード

翌日は渋滞回避のため早朝4時起き、そのボードを持ってLAXへ。それから別の便ですがエバンと共に日本へ帰りました。(エバンはシーコング20周年記念パーティのため来日)

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ミイラのように梱包した板とエバン

私の文才では彼らの面白さや格好良さをお伝えしきれないのがとても残念ですが、今回はボード説明などだけでは分からない、彼らの私生活や人間性などについて触れてみました。

彼らから見れば訳の分からない日本人がいきなり来たわけですが、ガトヘロイが本気で好きなことが分かると、私の意見を尊重してくれたり、良くしてくれたりと、快く受け入れてくれました。
私の本気度がうまく伝わってくれたのかなぁと嬉しく誇りに思います。

いつも田中に取り上げられてその傍若無人さばかりが目立ってしまいがちですが、彼らにも良いところはあるんです。(笑) おかげで私はその魅力に気が付くことができ、ボードはもちろん好きですが、それを作っている彼らがより一層大好きになりました。そして一生ついていくと決めました。

 

エバンは現在ガトヘロイを辞めてしまいましたが(正確にはロビンが首にしたのですが)、今でも時々メールのやり取りをしています。ジオは今もガトヘロイのマネジメントをしているため「また一緒に働けるね!」と喜びを分かち合っているところです。ロビンに関しては余程の用事がない限りはメールに返事をしてくれたことはありません。(笑)
もちろん良いことばかりではなかったですが、貴重な経験をさせてもらい、本当に様々なことを見て、聞いて、体験して、吸収させてもらいました。そして、間違いなくこの時から既に私のシーコングでの人生は始まっていたのだと思います。

 

今回は日記形式のためすべてを書くと相当な長さになってしまうのでエピソードをかいつまんで書かせていただきました。実はこの1年後に3ヶ月間ロビンの家に居候し、ロビンと行動を共にしたこともあるので、そちらについてはまたの機会にお話をさせていただきます。(そちらではもう少しちゃんと仕事をし、そしてもっとクレイジーなことが沢山ありました…。)
ロビンと過ごすと本当に次から次へとトラブルが起きるので、1日の出来事が物凄く長くなってしまいます。日記形式では超大作になってしまうので(笑) エピソードごとに少しずつお話をさせていただきます!

 

長々とお付き合いいただきありがとうございました。いつもと違った感じで彼らにご興味を持っていただけたら嬉しいです。
海外渡航が解禁されたらもっと良い話(良いかどうかはご判断にお任せします)が仕入れられるとともに、ボードの入荷状況についても鞭を打つことができるかと思いますので、お待たせして申し訳ありませんがもう少しご辛抱いただけますと幸いです。

 

シーコング藤沢店
岡田

 

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