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今日、私のフェースブックに写真が１枚送られてきました。

写真の場所は１年前のあの“ダイナミックエンデバー/SURFAR”のモロッコの最果ての僻地のベースキャンプ地です。後ろに見える海岸の断層が目印です。

そしてそこに写っているのは、イタリア人のマテオと写真家のペロさんではありませんか。

写真を撮るために行っているはずなのに、ウェットを着てボードを持って写真に写ってしまっているとは、あの“シーコング篠崎店の藤屋”と同じではありませんか！？

この満面の笑みは何でしょうか？

あーやっぱり行けばよかったなぁ・・・と悔やんでいるところです。

「オンザボード」で特集された昨年の“ダイナミックエンデバー”

peroさんが撮影編集した“ダイナミックエンデバー”

この笑顔を見る限り撮影は順調に進んでいるようですが、フランスのガトヘロイのファクトリーではギュエムがボードの出荷準備に追われています。

ロビーたちがモロッコに出発した後は、仕上げの工程を任されていたためにウェスタンサハラ行くことができなかったギュエムは、クレイジーな親分がいないひっそりとしたファクトリーで一心不乱に仕事をしていたようです。

今回のボードはフランスからの第１便です。ロビーが満を持して作った快心作です。

ロビーが現在力を注いでいる８ft代後半のサイズのモデル、「キラー」「アシッド」「SURFAR」「スペースPIG」、他、クラシックログ、オールラウンドと各カテゴリーのラインナップになっています。

この８ft代後半のラインナップはシングルフィンロングボードの枠組みを拡大するロビーの新たな挑戦といえると思います。これらのモデルはクラシックログを単に短くしたミニロングではありません。

“シングルフィンロングボード”にこだわるロビーは、その純粋な魅力を味わえるクラシックログ、、PIG、トリム系のボード、ノーズライディングやコントロール性を重視したデイリーユースのオールラウンドモデルの名作を数多く輩出してきました。

そして多くのロングボーダーの方がシングルフィンロングボードの次にボードを考える場合、「トランジション系のファンボード」となるのですが、ロビーはそこに歯止めをかけているようです。

1960年代の後半に起こった「ショートボードレボリューション」に注目し、多くのサーファーが7ft前後のトランジションボードを選択していますが、ロビーはすでにそれ以前にロングボード界に革命として起こっているハイパフォーマンス化（あくまでも1960年代の）に目を向けています。いわゆるクラシックボードの時代から急激にボードの軽量化、サイズダウンがなされ大きくマニューバーを描くボードが登場してきた時代です。

数年前のロビーは「エボリューション（1969年製作）」を食い入るように観入っていましたが、ここ1年くらいは「ホットジェネレーション（1967年製作）」をよく観ていました。

ロビーの中では1969年から1967年に遡ることは、決してノスタルジーな後戻りではなく、更なる進化を意味しています。「俺はロングボーダーだから」と言い切るロビーは、その可能性を高め、その楽しさを伝えようとしているのだと思います。「シングルフィンロングボードだけど、こんなによく動いて、大きい波も乗れるし、もちろんモモくらいのサイズでも楽しいし、ロングボードのようにも乗れて、ショートボードのようにも乗れる・・・こんなボードもあるんだよ」と言っているようです。ショートボードレボリューションを知った上で、過去にさかのぼって再革命を行う、まさに「リ・エボリューション」です。

約８年くらい前に「PIG」を作った時、私はロビーに「こんな形のボード売れないから作らないでくれよ。お前の考えていることは日本ではまだ理解できないんだよ」と言いました。

するとロビーは「カリフォルニアだって同じさ。このPIGの面白さに誰も気づいていないんだ。乗っているのは俺とクリス、それにアレックスとコーディ・シンプキンスだけだよ」と返してきました。

そして時が経つこと約６年、雑誌「ＢＬＵＥ．」では「PIG」の特集が組まれるようになりました。今や「ダクトテープ」の参加者のほとんどが「PIG」に乗っているほどです。（もちろんロビーは乗っていませんが）

今巷に多く見られるアブストラクトのボードやシルクスクリーンのＴシャツ、ストライプのウェットスーツなどはロビーは10年も前からやっていました。それらはロビーが創り出したものではなく何年もの間歴史に埋もれていたものです。ロビーはその魅力を引き出し、アレンジを加え、再び世の中に提案しているのです。

だからこの「キラー」「スペースPIG」「アシッド」「ＳＵＲＦＡＲ」らの8ft代後半の長さのボードも、数年後にはシングルフィンロングボードの一つの標準形になることは間違いないと思います。

フランスからの第１便の詳細は以下のとおりです。

またカラーリングも新しいコンセプト“インク系”というカラーで攻撃してきました。新鮮です！

◇NEWコンセプト◇

●モデル：アシッド
・長さ：7.9ft
・品番：F1
・価格：￥

クリアー、３ストリンガー、ポリッシュ仕上げ

2012年に敢行されたウェスタンサハラへのサーフアドベンチャー“ダイナミックエンデバー”のメインコンセプトボード。

この１本のボードがあれば世界中のどんな波でも楽しめるというコンセプトで、シングルフィンショートボードのようなマニューバー、ガンのようなスピード、そしてモモサイズの波でもファンサーフを楽しめます。