シーコング店長ブログ

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カリフォリニア出張報告!!


藤沢店の田中です。
2月3日から11日までの間、錦糸町店の藤屋とカリフォルニアに出張に行ってきました。
皆さんからすれば、「カリフォルニアに出張に行って、たくさんサーフィンできていいなあ・・・」と、思われるかもしれませんが、シーコングのカリフォルニア出張は、社員も拒否するほど過酷な日程がほとんどで、実際今回も海に入ったのは、計3時間といったところです。


では、何のために行ったかと言うと、まずは皆さんお待ちかねのCREMEのNEWボードの催促(かれこれ4ヶ月ほど入荷していません)、CJネルソンとの契約の更新、モデルの和香さんとロビーのコラボレート・ウェットスーツの打ち合わせと撮影、サウスベイバイシクルのNEWモデルのカタログ用写真の撮影、そして今回の最も大きな仕事、「なぜCREMEはGATO HEROI(ガト・ヘロイ)になったのか?これからどうなるのか?」を確認することでした。


だいたい、ロビーは、才能に溢れている割には、非常にサービス心旺盛で、気前良く、フレンドリーで明るく、楽しくてすごくいい奴・・・という印象を持っていると思います。私もロビーと知り合って約7年になりますが、半年ほど会わないでいると、「あいつ元気かな・・・」、「たまには会いたいなあ・・・」と、思ってしまいます。そう、不覚にもそう思ってしまうほど、いい奴なのです。


では、なぜ「不覚にも!」なのか、それは実際に会えば30分でお腹が一杯になってしまうほどのハイテンションで、自分の都合いいことだけを勝手にしゃべり続け、ちょっとうんざりしてしまうからです。ロビーはしゃべりだしたら、腹が減るまで永遠にしゃべり続けます。ボードのシェープのこと。ニカラグアの危険地帯でのサーフィンのこと。バリの目玉焼きだらけの食事のこと。別れたばかりの彼女のこと。日本での悪戯の数々。そして最も多く口にするのが他人の悪口。かつてのミッキー・ドラもそうであったように、有名なサーファーのことでも簡単にコケにしてしまいます。ロビーはよく言います。「あいつのサーフィンは○○の真似だ。あのトリックは▲▲が既にやっている。海では誰も採点していないんだから、人の真似なんかしなくていいのに・・・」 でも、まさにその通りと相槌を打ってしまいます。


ロビーが日本でやった悪戯(誤解を解くために言っておけば、ロビーは日本だから悪戯をやっているのではなく、自分のホームグラウンドにおいてもそれ以上のことをやっています)をここで書くと不快になる人が増えてしまうかもしれないため書くわけにはいきませんが、どれだけの大喰いかということは説明できます。昨年の来日時、鵠沼デニーズでの朝食は、「デニーズブレックファスト×2食、キャラメルハニーパンケーキ×3色、エキストラ・ソーセージ×4本、フルーツヨーグルト×2個、それにマックから持ち込んだ、ソーセージマフィン×2個、ハッシュブラウン×3個です。そして約2時間後、わかりやすい英語で「I am hungry, maybe...」これがロビーのハイテンションの源です。

もし、皆さんがカリフォルニアのビーチで「CREME」のTシャツを着ていれば、会う人はほぼ全員同じことを口にするでしょう。「なんで、そのTシャツ着てるの?俺、ロビーの友達だよ。あいつは本当にクレージーだよな・・・」
ロビーの日頃の振る舞いや言動はクレージーそのものです。ウェットの撮影は雪山に行こうと言い出したり、ボトムとデッキを裏返しフィンを前にしてサーフィンしたり、ドライブ中に目に入ったものには必ずぶつかったり、ハイウェイでスケボーしたり、何しろロビーは靴を履いてませんから・・・
でも、ロビーのことを良く知っている人は、「彼は稀に見る才能に満ち溢れ、スマートな頭を持っている」と、言います。確かにロビーのボードは、CJネルソン、アレックス・ノストといった現在のカリフォルニアサーフカルチュアーのトップ2に選ばれる性能を持ち、目が眩むほどのアーティスティックなデザインセンスがあり、有名なポールフランクなどもその才能に賛美を惜しまず、共同でイベントを行ったりしています。

“ロビーはクレージーか?スマートか?”
私の注文したボード代を使い込んでしまったロビー。ショップでカスタムボードの購入者に的確にアドバイスするロビー。夕食の帰りの車の中で友人とけんかをしメキシカン拳法を使うロビー。ウェットスーツの撮影でプロ顔負けの写真を撮るロビー。毎日、ロビーと会うたびに、同時にこの疑問がこみ上げてきました。
でも、「やっぱりロビーはクレージーだ!」なぜならロビーはどんなときでもその才能を完全に出し切り、ハイスピードで人生を駆け抜けているのです。そこにあるお金も、周りにいる友人も、波でさえも、何のためらいや固執もなくアタックしブチ壊す。「俺には家族はいないし、友達はクリス(腐れ縁としか思えないほど従順にロビーに尽くす幼馴染)だけ。どんなことになってもぜんぜん気にしないよ。」 以前、雑誌のインタビューに応じ「何にもなくていいんだ。波も、ボードも、友達も、お金も・・・ただビーチにいる。それがサーファーなんだ」と、答えていました。それこそがロビーが他人と決定的に違うところだと思います。


『CREME』⇒『GATO HEROI』
さて、多くの皆さんにご支持をいただいておりました、『CREME』ですが、2007年1月より名称を『GATO HEROI(ガトヘロイ)』と改称いたします。本人は「ニュープロジェクト」とカッコウつけて言っていますが、本当のところは商標権の問題です。「『CREME』というのは、ケーキなどでも一番上に乗っかってるだろ。だから最上級って意味があるんだ。それに、『CREME』のMを逆さにして最後のEを取ると、『CREW』になるだろ」 そんなクールなことを考えたときには、将来こんなに自分が注目されるとわ思っていなかったようです。今となっては『CREME』を自分用に取って置けばよかったなあと思ったりもします。新しい『GATO HEROI』については、「60年代アメリカでジャズが流行ったときCOOLという言葉が流行したんだ。同時期、ブラジルではボサノバが流行り、ミュージシャンの間では格好いいことを『GATO』と言ったんだ。ポルトガル語でネコのヒーローって意味だよ。俺、猫が好きだから」そんな風に語っていました。名前は変わっても、今までと変わりない『GATO』なボードをシェープするからって言っていました。


グラマラスなどの人気女性雑誌で活躍するファッションモデルの和香さんに、『GATO HEROI』とのコラボレートで、今年の女性用のウェットスーツのデザインをしていただき、そのサンプルの撮影をしてきました。従来のカット部分のカラーだけを換えるという発想から、完全にデザインされたウェア感覚のウェットスーツが仕上がりました。限定発売する予定ですのでお楽しみにしてください。


シーコングがプロデュースする『サウスベイバイシクル』のNEWモデルの撮影を、メキシコ国境の町「ティファナ」で撮影してきました。当日は、『GATO』のクリスと3人で自転車に乗って国境を越え、ダウンタウンはずれのディープな町並みで撮影してきました。ホームページで順次紹介させていただきますので、フィルムと併せてご期待ください。


■後記□
「ブログは毎週ちゃんと書けよ」と、いつもスタッフに言っていますが、「こりゃ大変だ!安易に引き受けるのはやめよう」とつくづく思い、数回に書き分ける予定のところ、長々となりましたが1回で済ませてしまいました。

ロビーの家には毎夕、知的障害を持ったドーナッツ売りの男の子が来ます。彼の母親は街中でドーナッツ屋さんをやっているのですが、彼はお昼過ぎからその日に売れ余ったドーナッツを手に抱えて近所で売り歩いているのです。当然、多くの人々は無視をしてしまうのですが、彼は毎日鍵のかかっていないロビーの部屋まで入ってきます。なぜなら、どんなにお金がないときでも、引き出しの底を漁り、小銭を探し出し、通常よりも高い価格で数個のドーナッツを買ってくれるからです。