長い間、湘南&鎌倉の小波で鍛えられ、千葉・茨城でも波のサイズよりも、混雑を避けつつ、小波でも波質の整った場所を選んでサーフィンをしている東京江戸川店の渡辺です。
夏本番です。
この時期、サーフィンするには最高の気候ではありますが、波質はどこもイマイチだったりします。
サーファーの数も多いので、妥協してスポンジ製のボードを使用している方もいらっしゃるかと思いますが。。。
「トリムしてますか!?」
トリム(トリミング)とは、自分が波の一番いい位置にくるように、立つ位置(体重の加重と軽減)とレールの抜き差しをして調節することです。
接水面の面積が広いロングボードは自重で勝手進んでくれますが、トリムすることによってさらにボードが加速し、長い距離を乗り継ぐことができます。
まさにひざ前後の小波のときです。
自分では一番スピードの出る位置に立っているつもりでいます。
ボードをグラブし、波のフェイスに対しレールの角度を変えて(抜き差しして)ボードを加速しているところです。
とくにパワーレスな小波の日は、波のフェイスをいかにボードを加速させながら長い距離を走れるか(グライドできるか)がポイントとなります。
ボトムに余計なコンケーブが無く少しロールし、ロッカーは抑えめ、レールは適度にテーパーされ、ノーズのアウトラインはポイントノーズ気味がベターだと思われます。
ロングボードの基本となります、前方に歩いていくとボードが加速していき、ステップバックしテールを踏むと勝手に方向転換してくれます。
とくに小波の日はその動作を細かく調整し、ボードをコントロールします。
ダイナミックなカットバックやティップタイムの長いノーズライディングは波質の良いときに練習し、小波の日は割り切って、トリムの楽しみや爽快感を再認識してみてはいかがでしょうか。
トリム&グライドを楽しむうえで、個人的にはハーバーのトラッセルスペシャルやガトヘロイをお勧めしたいところですが、小波で最もポテンシャルの高いボードとして誰しも異論はないクリーム(Crème)レーベルをお勧めいたします。
優れたテイクオフ性能を考慮しつつ、トリム&グライドを楽しめるスペシャルボードのラインナップです。
【千葉・茨城の海でもシングルフィンをお勧めする理由】
ロングボードの本場カリフォルニアではロングボード=シングルフィンロングボードを意味します。
また、そのカリフォルニアでは「サーファー」とは1960年代のアメリカ黄金期の古き良き時代にレイドバックした人々のことを指します。
サーフィンを愛する人は60年代のカルチャーが好きということを意味し、ベトナム戦争以前の平和な世の中を求めています。
そのため使用するサーフボードは当然、1970年代以降に興ったショートボードではなく、シングルフィンのロングボードとなります。
また現在、世界のサーフシーンにおいてはボードを動かすのならショートボードという考えが一般的です。
サイズが長いロングボードは重くても、軽くても所詮ショートボードのようには動きません。
それにもかかわらずロングボードを無理やりショートボードのように動かそうとするとボードを限りなく軽量にしなければならず、その弊害としてロングボードが本来持つ“グライド”感を失ってしまいます。
サーフボードをショートボードのように動かしたいのなら、ショートボードに乗ることが何よりも論理的です。
世界の流れは完全にシングルフィンロングボードへと向っています。
今でも多くの方が、サーフィン=ボードを動かすこと、とお考えですが、シングルフィンロングボードはそれが最も重要なことではありません。
ボードの重量と推進力を体のバランスでボードを加速させたり失速させたりしながらポジションをコントロールし、波の一番いい部分に乗って沖から岸まで長い距離を乗ることこそが本来のロングボードの醍醐味です。
その中で技量が増せば、アレックス、ジャレッド、ロビンのようにより速く、より大きく、より大胆なノーズライディング、カットバックなどが可能となります。
そしていちばん大切なのは前述のように、ロングボードを楽しむことは誰かと競うことではなく、友人と、もしくはお一人でも自分の生活のベースの中にサーフィンを置くという非常にシンプルなことです。
浮力の小さいボードに乗って無理やり動かすよりも、スムースなライディングでご自分のペースでたくさんの波に乗って「波乗り」を楽しむ。
それがロングボードの魅力です。
そのためには、千葉の海でも、茨城の海でも、シングルフィンロングボードが最適です!
皆様のご利用、ご来店を心からお待ちしております。