藤沢店の田中です。
普段よりご利用いただいておるお客様からクリームとアンヒンジドのボードについてご感想をいただきました。
このお客様は大変向上心高く、真剣にボードに乗られ、ご感想の視点も興味深いので、ここにご紹介させていただきました。
以下、お客様より
最近アンヒンジド(ペトピッグのストリンガーレスノーズ)とクリーム(ファットキャット、プレイピッグ)交互に乗っているのですが、ボードの選択は最終的に製作者に行き着く言われたことの意味を噛み締めています。
ロビンとデーンのボードは、僕の感覚からすると両方ともボード自らが能動的に動いてくれる(ロビンの言葉を借りれば“機能する”)ボードだと思っています。
ただ、同じ“機能する”でも、機能の仕方が違っていて、アンヒンジドは波のパワーのあるところに留まろうとし、クリームは波のパワーを活かして駆け抜けるという違いがあるのかな?と思いました。
なので、ロビンとデーンのライディングの映像を見ても、デーンはあくまで波のパワースポットを的確に捉えているので、ゆったりと優雅に舞うようにライディングする。
以前は、ロビンの急激なカットバックや膝を使ったトリム、グライドについて、何故あのような極端な乗り方をするのかな?と疑問に思っていましたが、上のように考えると合点がいきます。
要はどこからでも、波を駆け抜けて走り抜けられるということを見せているのかなと思いました。
あえてタイミングを外したり、人が出来ないような大きなカットバックをしても、すぐに俺のボードなら波の良いところに戻れるという自信からあのような極端な乗り方になるのではないか、と思っています。
デーンはボードのスピード性を多少落としても(あくまでもロビンのボードに比べて)スムーズなライディングを信条とし、ロビンはややもすればギクシャクしたトリッキーなライディングであってもスピード感があって走り抜けられるボード(ホットドッグスタイル)というように自分のスタイルとボードの性能をうまくマッチさせているのだなと納得できます。
二人共に自分の製作するボードの一番の特徴が際立つようにライディング=やりたいライディングをするために、理想のボードを作っているのだなと理解できます。
そんなことを勝手に夢想しています。
最近、一番印象深かったのは、アンヒンジドのペトピッグをロータイドの速いダンパーで乗ったこと、そしてクリームのプレイピッグにハイタイドでタプタプのオンショア気味のボコボコの波に乗ったときです。それぞれの波でボードのキャラクター、特徴が際立ちました。
ロータイドのめちゃくちゃ速いダンパー気味の波に、アンヒンジドで沖からウネリでテイクオフすると面白いように波のポケットに留まろうとします。波はとても速いのにスローに感じるという不思議な体験をしました。
一方ハイタイドでタプタプのボコボコの波のときに、プレイピッグで、一瞬波が整う瞬間を見計らいテイクオフすると、波に叩きつけられることなく膝でコントロールをしながら緩やかにターンをしつつ、バックウォッシュの波の返しをものともせず乗り越えていきました。
この二つの異なる波の表情を製作者の違う素晴らしいボードで体験出来たことが、何か異なる感覚を感じていたことを言葉にすることが出来たきっかけとなりました。
クラシックを現代的に進化させた“ピッグ”というジャンルとしては同じボードのはずなのにその考え方は真逆ですよね。
アンヒンジドはノーズは幅広でコンケーブが入りテールもスカッシュテール。ノーズはストリンガーレスになっておりボードのフロントがしなり、出来るだけ波に留まり、全体の動きをスローに感じさせることによりコントロールを容易にさせるという意図を感じます。
アレックスがデーンのボードを好み、ジャレッドのシェイプするボードがデーンのボードに酷似するというのはこの点で自明かと思います。
一方ロビンのプレイピッグはノーズは細くむしろ尖り、コンケーブはなく、テールもピンテールです。ただボードが硬くなり過ぎることを嫌うロビンのボードにしては珍しくTバンドストリンガーで全体的に華奢な感じのボードに背骨を通し反発性を出そうとしているのを感じます。波に対してボードが反発し、滑らかなボトムでボコボコボコな波でも滑るように乗り越えていくことができます。スピードを出すことにより、ボードを安定させようとしている考えが反映されているようです。
今、僕が一番面白そうで乗りたいと思うのは、プレイピッグよりは少し安定感があるピッグ。ファットキャットとプレイピッグの間です。
しかし、マニューバがしたいというよりは(出来ないというのもありますが)シンプルに一番沖からスピードにのってスムーズに乗り継いでくるのが楽しいと思うので、次のチョイスはスムースオペレーターで良かったのだと思います。
その間にアンヒンジドに乗るというのは、自分の考えをまとめる意味でも、上達するという意味でも凄く良かったのだと思います。次のアンヒンジドのNEWダイヤモンドテールも楽しみです。
そのおすすめのストリンガーが、ロビンと同じTバンドでも芯がバルサで両脇ががシダーという、バルサとシダーのハサミ方が逆になるというのも対照的だなあと、実はひとりごちて、ニヤニヤしてました。
以上です。
率直な印象を書き綴っていただいているので、皆様にも頷いていただけるのではないかと思います。
ぜひ皆様も、いろいろご感想をお聞かせください。
ご興味がございましたら、ぜひお早めにご連絡ください。
最後になりましたが、新型コロナウイルスの影響でご自宅の整理に際しご不要になったサーフボード、ウェットスーツなどがございましたら、ぜひシーコングにお持ち込みください。
相場表に該当のブランドがなくても、どんなボードでも結構でございます。
最近は気温も上がっていますので、ぜひワックスを落としお気軽に各店までお持ちください!
ご遠方の方には「宅配買取」もしております。
シーコング藤沢店
田中
///////////////////////////////////////////////////////////////////////