藤沢店の田中です。
突然ですが明日か金曜日の朝、カリフォルニアよりダノーとガトヘロイが入荷します。
ガトヘロイの詳細はいまだ未定なのですが、ダノーにつきましては下記のとおりとなっております。
またご好評をいただいている『ジャレッド・メルPRO』モデルでございますが、ジャレッド本人が独立してシェープを始めたため、ダノーシェープによる『ジャレッド・メルPRO』モデルは今回が最後の入荷となります。
『ジャレッド・メルPRO』はアレックスノストの元シグネチャーモデルである『オールドプレジャー』をジャレッド用にチューニングしたもので、幅を広くしながらピッグの要素を強め、よりノーズライディングが安定するようにテールのデッキ側がえぐられています。
重量は4オンス分だけ『ジャレッド・メルPRO』のほうが軽量ですが、幅の広さとゆっくりと走るその特性を利用してジャレッドのようなトリッキーなサーフィンに向いています。
対して『オールドプレジャー』は、ボード幅が若干狭く(同じものもありますが)、ノーズが細く、少し重量が増しているので、スピード性に優れます。
アレックスのようにスピードに乗ったノーズライディング、高速でのカットバックに向いています。
それぞれの特徴あるライディングはボードの違いによって生み出されているといってもいいでしょう(というか、それぞれの個性がボードを生み出しています)。
彼らのライディング映像とともに、NEWボードに夢をはせてみてください!!
■オールドプレジャー(旧アレックス・ノストモデル)
・9.5ft <グラスオンフィン> ディープレッドピグメント ホワイトバンド ¥222,000(税込み)
・9.7ft パティナ ¥212,000(税込み)
■ジャレッド・メルPRO(今回が最後です!)
・9.3ft クリアー、3ストリンガー ¥228,000(税込み)
・9.3ft クリアー、3ストリンガー ¥228,000(税込み)
・9.3ft <ラウンドピンテール仕様> マスタードイエローピグメント ¥232,000(税込み)
・9.5ft クリアー、3ストリンガー ¥228,000(税込み)
・9.5ft クリアー、3ストリンガー ¥228,000(税込み)
・9.5ft <ラウンドピンテール仕様> マスタードイエローピグメント ¥232,000(税込み)
・9.5ft <ラウンドピンテール仕様> マスタードイエローピグメント ¥232,000(税込み)
ところで、発売中の雑誌「Blue.」はご覧になっていただけましたでしょうか。今回はロビンとのトリップを中心に日本を代表する‟リアルレジェンド”中村清一郎氏とのエピソードをまじえて書かせていただきました。
「なぜロビンは中村氏を大切に思うのか?」、「なぜ中村氏はロビンのボードに魅せられたのか?」そのような話の中に、中村氏が最初にロビンのボードを見たときに「そのアウトラインに惹かれた。素晴らしかった」といったように、アウトラインはいいボードの絶対的必要条件です。
そのアウトラインですが1980年代後半のロングボードリバイバル期より2016年の現在まですでに25年以上の歳月が経っています。これは1950年代のサーフボード黎明期より1968年のショートボードレボリューションにかけての年数よりすでに長いことを意味しています。
1980年代後半のロングボードリバイバル期にはどのメーカーも「ショートボードのように動くロングボード。オールラウンド性を備えたロングボード」がコンセプトで、ダウンレール、幅広日ノーズ、絞り込まれたテール、サイドフィンが基本でした。
その後、ジョエル・チューダーの出現によってロングボードの流れは一気に変わります。シングルフィン、ノーズライダーの時代です。のちにロビンはこう言いました。「一般的にジョエルのスタイルはクラシックロングボードのスタイルと思われているけど、実際には90年代のモダンロングボードの典型だ。あのライディングは1960年代にはなかったんだ」・・・
1990年代から2005年くらいまではジョエルの出現によってロングボード=ノーズライディングが一般化したため、厚めの50/50レール、直線的なアウトライン、ノーズコンケーブ、重量のあるボードが人気を集めました。
そしてそのころ新たな流れが生まれてきます。ロビンやアレックスによるニュージェネレーション世代の到来です。
彼らは「ノーズライディングに偏ったボードはボードが遅く、ボードが動かない(そのほうがノーズライディングには向いているから)。でもロングボードの可能性はもっと大きく、持った自由で楽しいものだ」
そう言った彼らは、ノーズの細いピッグ、ポイントノーズのスピードシェープ、超重量級のビンテージタイプのボード、高速ピッグと次々に新しいボードと新しいライディングによって世界中のロングボードシーンを新たなスタイルで席巻していきました。
しかし実際には彼らが使用していたボードのほとんどは1960年代当時、いわゆるショートボードレボリューション期の前までに作られたボードのアウトラインを用いていました。
それは古いものを大切に好むアレックスのスタイルと、1960年代のボードはショートボードレボリューションがなかったらもっと進化していたはずだと考えたロビンという2人の考えの融合から生まれました。
2005年ころ、カリフォルニアから始まったその流れは今や世界中に影響を及ぼし、ASPの世界選手権よりシングルフィンのイベントが人気を博すようになりました。
ということで、今皆さんが乗っているボードは、どんなアウトラインでしょうか?
そのようなことを考えながら、ロングボードの歴史に目を向けてみるのも楽しいものです。
最後に一つ、前述の中村氏が今回の「Blue.」誌上で最も評価したライディングが、P.145 のジャレッドのボトムターンの写真です。
「これぞクラシックログの乗り方、なかなかまねのできるものではない。これだからジャレッドは格好いい」と評されていました。
皆様もぜひ、「Blue.」をゲットして、ジャレッドのボトムターンを目指してみてはいかがでしょう・・・
明日は朝から入荷です。
誰よりも速くご覧になりたい方は、ぜひ、シーコング藤沢店までお越しください。
お待ちしております。
シーコング藤沢店
田中