大阪店の田中です。
今週はいよいよダノー、ガトヘロイ、マドルガーダタブラス、サーファビリー、それに加えクラシックブランドのウェーバーとヴァードマンからトランジション期の名作も届きます。
依然イベントを予定しているにもかかわらずアレックスからは音信不通ですがロビン・キーガル、ダノー、マテオ&ブリタニー、ジャレッド・メルという世界屈指のロングボーダーでありシェーパーでもある彼らのボードが同時に届くとは、日ごろから慣れている私たちであっても興奮いたします。
robin kegel alex knost
dano jared mell
mateo & brittany
サーフボードの良しあしを語ることはシェーパーのボードづくりのコンセプトの違いによってその特性も変わるため一概に語ることは不可能ですが、彼らのボードが世界最高峰であることに異論を唱えることができる人はいないでしょう。
それは彼らがシェーパーである前にサーファーとして一流中の一流と認められているからです。(ここでいう“優れたサーファー”というのは、単にサーフィンがうまい人をいうのではなく、サーファーとしての生き方を貫いている人という意味です。)
現在、サーフボードだけにかかわらずすべてのものが3Dコピーが可能になっています。これは名作といわれる昔のボードもその実物さえあれば同じものが作れることを意味します。
つまり実物の古いボードを持っていたり、権利やテンプレートを持ってさえいれば名作を自分のものとして販売できるのです。
これは必ずしもそれらによって作られたボードが良くないと言っているわけではありません。
例えば、ウェーバーとハーバーでさえも製造の方法はそれと同じです。ウェーバーとハーバーはたまたま現在も1950年代からその本人またはその家族によって継承されている珍しいブランドですが、ボードの製作方法はマシンシェープが主流なのです。それはかつての名作を再現し、同じ物をたくさん作るためには最良の方法だからです。
しかしロビン、ダノー、マテオ&ブリタニー、ジャレッド、そしてアレックス達はサーファーとしての生き方を大事にしているため、成功とはかけ離れていてもサーフィンとボードづくりに関してはハンドメイドにこだわります。
彼らのボードは利き手の癖で微妙に左右対称でなかったり、気に入ったボードであっても同じものが2度と作られないという欠点はありますが、それでもたくさんのボードを目にしている私たちの目から見ると明らかに違うオーラを放っています。
手にした時の繊細な感じ、手にしっくりと馴染む柔らかい手触り、見た目の存在感は大量生産の工業製品とは明らかに違います。
その上、彼ら自身がそのボードに乗って最高のパフォーマンスを見せてくれます。「このボードはこうやって乗るんだ」と。
周りをよく見まわしてみると、意外にもそのようなサーファー&シェーパーが少ないことに気づくはずです。ブランドは知られているけどサーフィンしているのを見かけたことがない、サーファーとしては有名だけどボードづくりはほかの人に任せている・・・マシンシェープはそれを可能にしてくれます。
「いいシェーパーの第一条件はサーファーとして優れていること」
シーコングはそういった意味で、とてもラッキーです。ロビン、ジャレッド、アレックス、マテオ&ブリタニーを凌ぐサーファーはほとんど存在せず、ダノーほど優秀なサーファーを抱えたシェーパーもいません。
非効率を愛する(効率のいいことができない)彼らの素晴らしい作品をぜひご覧ください。
サーフィンがうまくサーフボードに乗ることだけが目的ではなく、“何を選ぶか”の方がサーファとして大切なことだと感じさせてくれるでしょう。
皆様のご来店、お問い合わせお待ちしております。
シーコング大阪店
田中