藤沢店の田中です。
今日は非常に珍しく、貴重なビンテージボード、サーフオフグッズの持ち込みがありました。
YOUTUBEでその映像を確認していたところ、興味深い映像にリンクされていたのであわせてご紹介させていただきます。
Legendary Surfers(1960年代に撮影された、デューク・カハナモク、グレッグ・ノール、パット・カレン、フィル・エドワーズ、ミッキードラ達の貴重な映像です。)
ダノー、ロビン、アレックス達がなぜ彼らの影を追いかけるのか?スポーツとは違い自由を謳歌する当時のサーフィンのスタイルにその意味が読み取れそうです。
それでは本日入荷したビンテージアイテムです。
●ブランド:ゼファー by ジェフ・ホー
・モデル:70'Sビンテージ
・サイズ:6.11ft
・フィン:シングルBOX
・付属品:センターフィン
・価格:¥350,000(税込み)
・送料:¥7,000-
ドッグタウン世代の代表格として、、またスワローテールを史上初めて開発し、1960年代から1970年代にかけてのサーフィン界、特にショートボード革命時の中心として一世を風靡した、スーパーレジェンド、ジェフ・ホーのハンドシェープによる貴重すぎるくらい貴重なビンテージボードです。
カリフォルニアでは40万円前後で取引されているようです。
このボードは完全レストアされていますが、ボトムのVEE、超分厚いボキシーレール、ロゴ、シェープサインはそのままに引き継がれています。
デッキ、ボトムはわずかな凹みはありますが、新品のようにきれいです。
フィンが付属していますがリストア時にフィンボックスを交換しているため、少し入りにくくなっています。
写真のビデオ「A Sea for Yourself」は付属していませんが、その中でテリー・フィッツジェラルドが使用しているボードと同じモデルです。
憧れのドッグタウン世代をそのままに感じられる貴重なビンテージボードです。
お宝としてだけではなく、ぜひ乗って当時を味わってみてください。
●商品名:アロハキャリア
・価格:¥30,000(税込み)
・送料:¥1,510-
1970年代当時に販売された‟アロハキャリア”の2代目オリジナルです。
ボードを固定するゴムの部分は交換されています。
つい先ほどまで使用されていた現役バリバリの状態です。
旧車愛好家の皆様、お見逃しなく!
㋆㏲、このブログで書きました「ロングボードのアウトライン変遷」についてがご好評だったので、再度、表記させていただきました。
ぜひ、ご自分のボードと比べ、次のボードに夢を膨らませてください。
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ところで、発売中の雑誌「Blue.」はご覧になっていただけましたでしょうか。今回はロビンとのトリップを中心に日本を代表する‟リアルレジェンド”中村清一郎氏とのエピソードをまじえて書かせていただきました。
「なぜロビンは中村氏を大切に思うのか?」、「なぜ中村氏はロビンのボードに魅せられたのか?」そのような話の中に、中村氏が最初にロビンのボードを見たときに「そのアウトラインに惹かれた。素晴らしかった」といったように、アウトラインはいいボードの絶対的必要条件です。
そのアウトラインですが1980年代後半のロングボードリバイバル期より2016年の現在まですでに25年以上の歳月が経っています。これは1950年代のサーフボード黎明期より1968年のショートボードレボリューションにかけての年数よりすでに長いことを意味しています。
1980年代後半のロングボードリバイバル期にはどのメーカーも「ショートボードのように動くロングボード。オールラウンド性を備えたロングボード」がコンセプトで、ダウンレール、幅広日ノーズ、絞り込まれたテール、サイドフィンが基本でした。
その後、ジョエル・チューダーの出現によってロングボードの流れは一気に変わります。シングルフィン、ノーズライダーの時代です。のちにロビンはこう言いました。「一般的にジョエルのスタイルはクラシックロングボードのスタイルと思われているけど、実際には90年代のモダンロングボードの典型だ。あのライディングは1960年代にはなかったんだ」・・・
1990年代から2005年くらいまではジョエルの出現によってロングボード=ノーズライディングが一般化したため、厚めの50/50レール、直線的なアウトライン、ノーズコンケーブ、重量のあるボードが人気を集めました。
そしてそのころ新たな流れが生まれてきます。ロビンやアレックスによるニュージェネレーション世代の到来です。
彼らは「ノーズライディングに偏ったボードはボードが遅く、ボードが動かない(そのほうがノーズライディングには向いているから)。でもロングボードの可能性はもっと大きく、持った自由で楽しいものだ」
そう言った彼らは、ノーズの細いピッグ、ポイントノーズのスピードシェープ、超重量級のビンテージタイプのボード、高速ピッグと次々に新しいボードと新しいライディングによって世界中のロングボードシーンを新たなスタイルで席巻していきました。
しかし実際には彼らが使用していたボードのほとんどは1960年代当時、いわゆるショートボードレボリューション期の前までに作られたボードのアウトラインを用いていました。
それは古いものを大切に好むアレックスのスタイルと、1960年代のボードはショートボードレボリューションがなかったらもっと進化していたはずだと考えたロビンという2人の考えの融合から生まれました。
2005年ころ、カリフォルニアから始まったその流れは今や世界中に影響を及ぼし、ASPの世界選手権よりシングルフィンのイベントが人気を博すようになりました。
ということで、今皆さんが乗っているボードは、どんなアウトラインでしょうか?
そのようなことを考えながら、ロングボードの歴史に目を向けてみるのも楽しいものです。
最後に一つ、前述の中村氏が今回の「Blue.」誌上で最も評価したライディングが、P.145 のジャレッドのボトムターンの写真です。
「これぞクラシックログの乗り方、なかなかまねのできるものではない。これだからジャレッドは格好いい」と評されていました。
皆様もぜひ、「Blue.」をゲットして、ジャレッドのボトムターンを目指してみてはいかがでしょう・・・
シーコング藤沢店
田中