藤沢店の田中です。
アメリカの権威あるサーファー誌「サーファーズジャーナル」の英語版の最新号(30.6)において、10ページにわたりロビンキーガルの手記が掲載されています。
タイトルは「chiens bizarres」。そのまま翻訳ソフトに入力すれば、「なるほど」と思われるはずです。(ぜひ試してみてください)
内容は多くの皆様が期待しているような「これからどんどんボードを作るぞー」というものではなく、ライダーであり親友であるホバンファルシャとのひと夏の想い出を叙事詩的に描いたものです。
世の中には星の数ほどシェーパーがいて、またサーファーの数に至ってはその数千倍はいるでしょう。
その中で、特に“一風風変わりな個”に焦点が当てられるのは、極めてまれであり、それによってその存在感の大きさを知ることができます。
ロビンキーガルが突出したサーファーであり、優秀なシェーパーであり、奇人変人だということは私もこのブログで何度も書いてきました。
しかし今回の記事を読むとやはりそれは私だけの思いではなく、世界中で共通のことだとおわかりいただけると思います。
私は偶然に十代の半ばだった彼と知り合い、その後彼に振り回されながら彼が創るボードを一生懸命販売してきました。
時にはそのカラーデザインに魅せられ、時には鋭く繊細なボードに感嘆し、時には時代を先走り過ぎていたために理解できないボードもたくさんありました。
彼はそれらの作ったボードを彼の住んでいたカリフォルニアではごく少量しか販売せず、そのほとんどをこの日本で売っていたのです。
そんな彼のことを「日本だけで人気がある」と陰口をたたく者もいましたが、彼の人的なネットワークを考えればそれは単なる妬みにすぎず、むしろそれは彼のプロモーションのうまさであったと理解できます。
そのことによってこの日本には2000本を超える“ハンドシェープ by ロビンキーガル”が存在することとなりました。
彼の創りだしたボードのすべてがユーザーフレンドリーなボードではないことは確かですが、その本質と芸術的な魅力について世界が注目していることは確かです。
「来年はフランスからボードを送るから」と言ってはいますが、その言葉にのんきに期待するほど私のこれまでの経験は役立たずではありません。
もし今手元に彼のボードをお持ちであれば、もう一度所有しているほかのボードと比べてみてください。レールを触ってみてください。
「乗るのが難しいな」、「コンディションが整わないと」と思って、最近使っていなかったボードがあれば、もう一度よく見直して、その素晴らしい才能を感じ取ってみてください。
彼が創るボードは時にコンディションやスキルを求められ、万能ではありませんが、一瞬の煌きは決して他のボードでは体験できるものではありません。
多くの方はサーフボードに万能な性能を求めますが、単一的で繊細なサーフボードにそれを求めるのはナンセンスでしょう。
彼の創るボードはそれほど単純なものではありませんが、世界中に注目されるシェーパーのごく限られたボードを自分が所有しているというだけでも所有感は大きなものです。
ぜひ「サーファーズジャーナル」をゲットして、久しぶりに彼のボードを持ち出してみてください。
きっと新たな感動が心を満たしてくれると思います。
「サーファーズジャーナル」英語版最新号は次週中には藤沢店に到着し、販売可能となります。可能な限り在庫をすべてオーダーしたのですが計15冊ほどとなりますので、ご興味のある方がいらっしゃいましたら、お早めにお申し付けください。
※全文翻訳しましたので、英語が苦手な方も
お気軽にお申し付けください。
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皆様のお問い合わせお待ちしております。
シーコング藤沢店
田中