藤沢店の田中です。
昨日、メキシコのバハカリフォルニア、サンワニコ(通称スコーピオンベイ)在住のマテオことマットハワードとブリタニークインから恒例のアートカレンダー『2022カレンダリオ“パノラミコ・デ・ラ・マレアス』が届きました。
バハカリフォルニアの海岸線と広がる大地と海を繊細な線画でスケッチした画と毎日の潮汐(メキシコ時間)が描かれています。
マテオはカリフォルニア州立大学の美術家の大学院を卒業しているリアルな正真正銘のアーティストですが、その彼の作品をこんなに手軽に手にすることができることは本当に幸運です。
私が彼らに最初に会ったのは2004年、雑誌『NALU』のポストジョエルチューダー世代のニュージェネレーションの取材に同行し、ロビンキーガルとアレックスノストらの撮影のためサンオノフレにいたときです。
彼らの名前は既に彼らによって企画制作された「ファインフロー」、そしてトーマスキャンベルの「シードリング」を観たこともあり、またその時の取材対象であったいわゆるニュージェネレーション(小生意気なアップカマーのサーファーたち)からことあるごとにあこがれの対象として名前があげられていたので印象に残ってました。
ビーチ沿いに停められていた車は、いかにもヒッピーらしさを感じるもので、ドアを開けて出てきた彼らもまた想像通りの異質のオーラを放っていました。
すでにスコーピオンベイに住んでいた彼らは「スコーピオンベイの家には電気が引かれてないんだよ。だからソーラーパネルを買いに来たんだ。メキシコではいい物が買えないから」と、挨拶もほどほどに気さくに話しかけてくれました。
翌2005年、当時シーコングではサウスベイバイスクルという自転車ブランドも展開していたため、そのためのオリジナルのデザインをマットに描いてもらうこととなりロビンの相棒であったクリスとともにメキシコのラパスに飛びました。
なぜクリスだったかというと、まずロビンが当日風邪をひいてしまったことと、私一人ではマットが警戒してしまうので緩衝材としてクリスが絵をかいてもらう交渉をした方がいいということになったためです。
元々カリフォルニアのマリブでロカールサーファーとして育った彼ですが、精神的な問題によってトラブルを大きく抱え、最終的にメキシコに移り住むことになったという話を聞いていた私にロビンは「絶対に目を見て話しをするな。カメラも向けてはならない」と出発前に脅しをかけてきました。
ラパスのミーティングの際、彼らから「ぜひスコーピオンベイにおいでよ」と誘われ、2008年、ついに私と新井はNALUの幻の編集長を伴い、世界一の波と称されるスコーピオンベイに向かったのです。
その後、1、2年毎に遊びに行っていますが、何度行っても彼らの創作活動には感銘をうけます。
家も外壁も内装も装飾品もすべて彼ら自身による手作りで、しかもすべてが誰かの物まねではなくオリジナルの作品です。
以前、カリフォルニアの若いサーファーが言っていました。「マットとブリタニーは憧れだよ。だってあんな夢のような暮らしを実現できてるんだから」と。私たちから見れば天国のように自由なカリフォルニアのサーファーでさえそのように思うようです。
ぜひ彼らの作品を手元に夢を描いてみてください。
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シーコング藤沢店
田中