藤沢店の田中です。
今日カリフォルニアの運送会社から、来週の金曜日着でトロイエルモアが4箱、クリームが3箱に藤沢店に到着すると
連絡がありました。
エルモアにつきましては新井より改めてご案内させていただきますが、クリームにつきましてはまことに申し訳ございませんが、今のところ内容不明でございます。
おそらくウェブサイト上で「次回入荷」となっているものが届くと思うのですが・・・
長らくお待ちいただいている皆様にとりましては「それはないだろ・・・夏が終わっちゃうよ・・・」とお思いのことと存じます。
しかしながら以前にも書きましたように、ボードを仕上げて出荷している工場で何を作っているかを把握していなく、それを証明する書類一枚も存在しないという前時代的な体制でありますため、このような事態が続いております。
コロナ以前であれば、その不明さも翌月の入荷で穴埋めされていたのでそれほど問題にしていなかったのですが、現在のように遅れが重なってしまうと、いったい何が来るのか誰も把握ができないということになってしまい、もっと以前から彼らに言っておくべきだったと悔やんでいる次第です。
と、言い訳がましくなってしまいましたが、サーフボードがすべて工場でオートメーション化されて、大量に作られればいいなあ・・・と思ったこともないのも事実です。
一般的にはそれに近い方法で大量に作られているボードもあるのですが、こと1960年代のクラシックをベースにするシングルフィンロングボードにおいては、そのあたりのスローなハンドメイド感は非常に重要だと思っています。
もしロビンの作るボードがすべて同じ形、重さで、完全に均一なカラーのラミネートだったら、もしダノーが毎月30本の一糸乱れぬサイズのボードを送ってきたら、はたして彼らのボードはそんなに魅力的に映るかといえば、それは大変疑問に思います。
彼らがなぜ世界中で認められ人気があり、彼らの作るボードが多くの人を魅了するのかと言えば、彼らが作るボードだけではなく、彼らの生き方そのものが1950年代、60年代の古き良き時代を原点としているからです。
この便利な世の中において、それを貫くことは実は大変困難なことです。
ロビンのように携帯電話を所有せず、時にはクレージーとののしられ、ダノーのように60年ほど前に作られた車に乗ってスーパーのレジの前でからのギターケースを広げて演奏しチップを促し、周りの人からは仕事が遅いと文句を言われながらも、その生活スタイルを変えずに生きていくことは誰にでもできることではありません。
だからこそ、「あいつは違うな=あいつの作るものは違うな」となり人々を魅了するのだと思います。
サーフボード、特にシングルフィンロングボードの良し悪しは簡単に決めることはできません。
なぜなら根本的にこだわっているシェーパーは昔のボードをベースにしているので、現在のハイブリットなボードに比べ明らかに性能面では劣っているからです。
しかしそれは彼らの才能が足りていないのではなく、そのようなものを作りたいから作っているのです。
残念ながら多くの方は、サーフボードを評価するときに、そのことを無視して同じ基準でボードを比べようとします。
だから人気があるボードが単純にそうでないボードに比べて性能がいいとは限らないこともあります。
もしボードを見比べるときに、その基準を取り払い、別の基準、例えば、そのシェーパーは何にこだわっているのか、そのシェーパーはどんなサーフィンをするのか、そのシェーパーが評価されている原因は何か、とそんなことを考えれば、実際にボードを購入した後で「思ったほど性能が良くないな」とは感じなくなるはずです。
「人と同じものが欲しかったら、マシンに頼めばいいんだ」とロビンキーガルも言っています。
でももし、それが重要でないのなら、同じ性能を求めないなら、サーフィンの世界観も広がるはずです。
本当に評価されるボードとは、そのような考えを持つサーファーたちから広められるのです。
言い訳から出発したこのブログですが、ぜひ次のボードを考えているなら、性能の比較を取り払い、シェーパーのバックボーンなどにもご興味を持っていただければと思います。
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皆様のご来店、お問い合わせお待ちしております。
シーコング藤沢店
田中