藤沢店の田中です。
まずはお知らせです。
まもなく発売予定の雑誌「NALU」では、ロビンキーガル、デーンピーターソン、アレックスノスト、ジャレッドメル、そしてマット&ブリタニーが登場です。
彼らの視点からマジックボードについて語られています。
ボードの長さなどに関係なく、ボードを選ぶ視点についてなので、すべてのサーファーの方にお勧めです。
現在、次のサーフボードについて思案中の皆様、ぜひ一読ください。
その中の一人、ロビンキーガルはスペインのイベントの参加を終え、現在はまた地元ギタリーにいます。
「スペインから戻ってきたよ。ホバンと一緒に行ってたんだけど、イベントは大成功だったよ。ただ帰り道が長くて運転に疲れたから、もう寝るよ。フィッシュは来週送るから」
と、日本時間の朝8時20分(現地時間午前1時20分)メールが届いたので、「お疲れさん、早く寝ろよ」と、軽くいなしておきました・・のつもりだったのですが、
10分後(現地時間午前1時30分)に、「この音楽いいよ。眠りに落ちるに最高だ」と、YOUTUBEのアルゼンチンタンゴの映像が添付されていました。
私自身は音楽に関してまったく知識がないのですが、彼から強制的にいろいろな音楽を聴かされるようになって、ラテンの歴史が込められたタンゴなどもたまに聴いたりしていたので「いいね」と、だけ返信しました。
30分後(現地時間午前2時)、今度はメールの件名も本文もなく、YOUTUBEのアドレスだけが届きました。
それはイディッシュ(ユダヤ語)の古典音楽で、映像自体も80年ほど前の物でした。音楽自体は東欧系の民族音楽とアラブ風の音楽がミックスされたような感じでしたが、もちろん歌詞の意味など分かるわけもなく、すでにお店の開店時間で忙しかったので、スルーっと流して観ただけで、一応「これもいいね」と返信しました。
この辺りで、私はちょっと軽い既視感に悪い予感を感じていたのですが、とりあえずそのことは忘れ、仕事に専念していました。
それから40分後(現地時間午前2時40分)、「これを観たら、俺の母親がなぜいつも銃を携えていたかわかるよ」と、私にはまったくわからない内容のメールに再びYOUTUBEのアドレスを寄越してきました。
今度の映像は1970年ごろに撮影されたと思われる、ユーゴスラビアの短編映画のようなもので、確かに主人公の女性が海水浴をしている集団に向かって銃をぶっ放しているコメディ映画でした。
これを観て、私は返事をスルーすることにし、再び仕事に戻りました。
1時間20分後(現地時間午前4時)、再び送られてきたのは、YOUTUBEのアドレスだけです。
しょうがないので開いてみると、それはユダヤ人の礼拝の映像でした。
このなんとも息の詰まるような映像は、今までに何度か見せられていたので、これも私は返事をスルーしておきました。
約10分後(現地時間午前4時10分)、送られてきたリンク先をクリックすると、そのタイトルは「"Квартирник НТВ у Маргулиса": Горан Брегович」というものです。
どうやらロシア西部の民族的なバンドの映像のようですが・・・
ここまでくると、彼が私に何を求めているのか不思議な気分になります。言葉もその風習も私に伝わるわけもないのに・・・
「彼らはロシア語を強制されていた」とか「身勝手な人たちだ」と、その後、数件のメールが届きました。
そして現地時間の午前4時40分、「俺の両親がロシア語を強制されたことに反発し、セルビア(もとユーゴスラビアの一部)から、アメリカに渡ってきたのが理解できる」と締めくくられてました。
私は「お前の親はドイツ系のアメリカ人だったのでは?いつから移民の子になったんだ?(もちろん移民であるはずがないし)。お前は典型的なアメリカ人に見えるし」と、返信しそうになりましたが、彼を眠りにつかせるために、その言葉は私の胸にとどめておきました。
ということで、彼は奇人です。付き合うのは大変です。
まったく他のシェーパー、サーファーとは思考回路が違います。
前述の「NALU」の記事でも、それは十分に伝わってくると思います。
その天才度は、最近頻繁に更新されている彼のインスタグラムを見ても伝わってくるはずです。
最近はおもに古い写真がアップされていますが、彼の創ったボードがいかにオリジナルの完成に満ち溢れていて、美しく、そしてその後のサーフシーンに与えた影響が大きいかわかります。
またボードも写真も芸術性に富んでいます。若い時からその感性がとびぬけていたことは容易にわかるでしょう。
そのロビンキーガルの才能をいち早く見出し、私に彼のボードを自信をもって売るように助言してくれたのは中村清一郎氏です。
ロビンがシェープを始めた初期の段階でご来店いただき、その後、たくさんのボードをご購入いただきましたが、当時の私は「なんでこのボードを選ぶんだろう」と不思議に思っていたほどです。
当時、ロビンのボードの人気はそのカラーリングやアレックスノストとのコラボレーションなどにありましたが、中村さんの視線は違っていて、カラーデザインとは関係なくボードを選ばれていました。
いつもレールを触りながらボードに見入っていたのを覚えています。
そして現在、その中村さんのご長男である中村清太郎君はガトヘロイ、クリームを使用しています。
つい先日も藤沢店の棚からフラワーを選んでくれました。
その昔、「このボードは清太郎のために創った」と言っていたのを思い出しました。
言わずと知れた世界に直を残すシングルフィンマスターの清太郎君のテクニックと1960年代にルーツを持つクラシックピッグのコラボレーションです。
優雅でカジュアルなピッグの特性とノーズの安定性という両面の性質はまさに清太郎君のイメージそのものです。
今後、ライディング撮影を行っていくつもりです。
皆様のイメージアップにつながることを期待しています。
9'2ft ブルーティント、レッドウッドウェッジストリンガー
9'2ft スティールブルーピグメントボトム&レール、マンダリンティントデッキ、1インチバルサウッドストリンガー
9'6ft クリアー、レッドウッドウエッジストリンガー
そして、こちらはすでに使用している『カリフォルニアン』の映像です。
スムーズ&カジュアルを体現する、なんとも羨ましいライディングです。
ぜひこの映像をご覧になって、この週末はお近くのシーコングに駆けつけてください。
9'4ft ベリーライトアブストラクトボトム&レール、クリアーデッキ、サンドグロスフィニッシュ
9'4ft アブストラクトインレイデッキ、サンドグロスフィニッシュ
9'4ft ダーティオレンジティントボトム&レール、1インチバルサウッドストリンガー
9'6ft リッチブルーパープルティントボトム&レール、、1インチバルサウッドストリンガー
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皆様のお問い合わせお待ちしております。
シーコング藤沢店
田中