藤沢店の田中です。
本来であれば昨夜、フランス行の便に乗り、トルコのイスタンブール経由でちょうど今頃パリに到着しているはずだったのですが、当然ですが渡航は見合わせて今日も藤沢店で働いています。
今回で4回目のキャンセルとなりましたが、店内のボードの少なさを見ると、早く行ってボードを作ってもらうようにしてもらわなければといつも思っています。
とにかく、早くコロナが終息しないかなあと願っている次第です。
ボードも届かず、海外との交流も途絶えがちなため、なかなか新しいニュースがないのですが、先日入荷したアンヒンジドの「NEWノーズライダー」を手に入れたライダーの中山祐樹が新しい動画をアップしたのでご紹介させていただきます。
彼が乗っているのはデーンピーターソンのハンドシェープによるアンヒンジドの「NEWノーズライダー」の9'7ftです。
小学生の頃よりシーコングのライダーとなった彼は当初はずっとウェーバーに乗っていました。
メインに使用していたのはサイドフィン付きのハイパフォーマンスモデルの「ストラート」とモダンノーズライダーの「プレイナー」です。(モダンロングボードとネオクラシックロングボードの違いについてはこちらをご覧ください)
長身をいかしたハイパフォーマンスで好成績を収めていた彼でしたが、早い時期にカリフォルニアのコンテストに出場した経験からシングルフィンロングボードでノーズライディングやトリッキーな足技をみせることも大変得意としていました。
彼のお父様が撮影した映像が多数アップされているのでご覧ください
その後、NSAの全日本チャンピオンとなり、それからJPSAのプロサーファーとなりましたが、現在はコンテスト活動よりもフリーサーフィンに力を入れています。
数年前、彼と二人で大阪を往復したのですが、JPSAのプロになった後は一貫してシングルフィンロングボードで活動していた彼から思わぬことを聞きました。
私はJPSAのツアーをシングルフィンで参戦することにこだわっている彼に敬意を表していましたが、彼は今後はその活動も封印するようなことを言いました。
「もっと世界で通用するロングボードのスタイルを極めたい」というのです。
すでにその当時、世界のトップシーンではノーズオンリーのスタイルよりもハイパフォーマンスピッグの性質をいかしたハイスピードなノーズライディングとふり幅の大きいカットバックによるアグレッシブなサーフィンが主流になっており、なおかつアレックスノストやガトヘロイに乗るオーストラリアのサーファーたちは次のステージに向かっているという雰囲気でした。
それでも日本ではまだそのようなスタイルはあまり目にする機会もなくノーズライディングがやっと主流になった程度で、中山祐樹のように早くから海外のサーファーに目を向け、トレンドに敏感なごく一部のサーファーたちだけに理解されるものでした。
彼は彼のトレードマークともいえるウェーバーの「プレイナー」を封印し、ガトヘロイのボードに触手を伸ばしました。
果たして彼はすぐさまそのボードのコンセプトを理解したスタイルでそのボードを乗りこなすようになりました。
速い波、掘れた波でそのスタイルは圧倒的になります。
ノーズにステイする時間は短くなりましたが、その分波のパワーゾーンを的確にとらえ、大きく速くボードをコントロールするようになりました。
一見「ただボードが違うだけだろ」と思うかもしれませんが、実際には強く意識してスタイルを変えなければ、それこそ「何に乗っても同じ」になってしまうはずです。
ところが昨年、大人気のデーンピーターソンのボードに強く興味を示した彼がオーダーしたのは「NEWノーズライダー」だったのです。
ノーズライディングを封印していたはずが、オーダーしたのはノーズライダーモデルということで、どうなることかと思っていましたが、実際の彼のライディングを観れば、彼のスタイルが以前「プレイナー」に乗っていた当時よりも、全体にアグレッシブな世界の主流のノーズライディングのスタイルにあることがわかります。
寡黙な彼ですが、しっかりとシングルフィンロングボードの方向性はとらえているようです。
これからも彼の成長に期待したいと思っています、
⇒アンヒンジドのwebカタログ
皆様もぜひご声援ください!
よろしくお願いいたします。
シーコング藤沢店
田中