藤沢店の田中です。
先日、BMTの「ボンザー」のご感想をいただいたお客様から今度はクリームの「カリフォルニアン」のご感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。
このボードは現在藤沢店在庫の9'6ftカリフォルニアンです
ご使用されているボードは、クリームの「カリフォルニアン」の9'8ftです。
もともとご友人の方が同じサイズのカリフォルニアンに乗っていて「調子いいよ」ということで、ご本人にもご購入いただきました。
そして実際ご購入いただいたご感想ですが、まずご友人のボードと印象が違うと感じられたそうです。
まったく同じモデルの同じサイズなのですが・・・(ちょっと話がそれますが)
まずロビンキーガルは一般的なシェーパーと違い「これで完璧」ということを思い、そこで立ち止まることはありません。
彼は常に進化を目指しているので、完璧なものを作った後も、「本当に完璧なのか?」ということを問いかけ続けます。
「新しいアイデアが生まれたというのに、それを実践しないってことがあるか?そんなに同じものが欲しいなら、すべてコンピューター任せのボードを選べばいい」と言います。
本来なら他の多くのプロダクションボードを作るシェーパーのように「これでよし」と思ったものをスキャンしてしまえば、効率的でしかもお客様の安心感も得られるというものですが、ロビンキーガルにおいてはそのような考えは毛頭ありません。
彼はどんなにお金に困っていても、合理的にものを作ることに興味はありません。とにかくいつ何時も「今の自分にとって最高のもの」を求める姿勢は、ロビンキーガルの真骨頂でもあります。
何しろそんなことをやっていたら永遠にトライアンドエラーは終わらず(昨年のNALUのインタビューの中では「トライアンドエラーの時代はもう終わった」と本人は言っていましたが・・・)、効率が悪すぎてまともな収入も得られなくなります。
実際、彼の生活は日常的に破綻し(現在は遺産を食いつぶしている状況ですが)、周囲のスタッフとの間に軋轢を抱えています。
しかしながら本人は至って平然とし、自身の生き方を貫いています。
ウレタンフォーム製のサーフボードはマシンシェープであっても最終的にハンドシェープの工程があるので誤差が生じ、なおかつ使用されているストリンガーが自然の木製であるため同じものが存在せず、その特性がボードの性能、フィーリングにも大きく影響を及ぼします。
そしてウレタンという特性上、ラミネート時に樹脂を際限なく吸い込んでしまうので、同じボードであっても重量に差が生じてしまいます。対してスタイロフォーム(発泡スチロール)はご存知のようにほとんど水分を吸収することがないのでほぼ同じ重量、硬度のボードを作ることができます。
またそれ以前にスタイロフォーム製のボードは、あらかじめ作られた型の中に発泡スチロールの材料を吹き込むことによってまったく同じ形状のボードを作ることができます。
この大量生産的な工業生産されたいわゆる“エポキシ製モールドボード”と、手作りで作られる“ウレタンフォーム製の手作りボード”は性能や性質の違いだけではなく、サーフィンという文化の中で大きく隔てられたものなのです。
話がそれましたが、そのような理由でご友人のボードとご自分のボードの印象がだいぶ違うものになったのだと思います。
最新式の「カリフォルニアン」をご購入いただいた今回のお客様は、このようにおっしゃっていました。
「フィーリングがとても軽く感じる。厚みと重量を感じる直線的なノーズライダーとはまったく違い、よく動く」
「従来の直線的なノーズライダーは、波のトップでストールした後にノーズに行き、波を降りるようなノーズライディングとなるが、このカリフォルニアンは波の真ん中あたりでレールをセットしてノーズライディングをすると、波のフェースをボードがリフトする感じが得られるので、よりスピーディに長くノーズにい続けることができる」
「レールは薄めだけど、テイクオフに必要な浮力は十分に感じられるし、レールが波にセットしやすい。レールがセットされた後はボードがぐんぐんと加速し、ますますボードに安定感を生み出してくれる」
「そのくせステップデッキとテールロッカーによってストールもカットバックも力を必要とせず簡単にできる感じ」
「ノーズライダーと言うよりも非常に動きのいいシングルフィンのオールラウンダーとして毎日使える」
と、絶賛していただきました。ありがとうございました。
このお客様は決してシーコングの営業マンではなく、他のブランドのボードもたくさん乗っている方なので、ぜひ皆様もこのお客様のご感想を安心して信じていただいて結構です。
ここまで絶賛していただいた「カリフォルニアン」なのですが、現在はたった3本しか在庫がございません。
その上、コロナウイルスの影響でカリフォルニアの工場が停止しており、なおかつロビンがメキシコに永住しようと逃亡中でありますので、今後の入荷も大変不確実になっています。
もちろんこんな状況の中で押し売りをするわけではございませんが、どうぞご自宅にて悶々とした日々をお過ごしの方、極めつけにこの映像をご覧になって、「カリフォルニアン」に乗るご自身の姿を想像してみてください。
CRÈME Californian from Wild Things on Vimeo.
ロビンが持てばピンクのボードも格好良く見えます。
成田空港にエルモアを取りに行っている新井はまだ空港で足止めのようですが、明日朝には藤沢店に入荷いたしますので、カスタムいただいている方、ご予約いただいている方、気になるボードがある方は是非楽しみにお待ちください。
皆様のお問い合わせお待ちしております。
シーコング藤沢店
田中