藤沢店の田中です。
昨日までに、ロビン、ジャレッド、アレックスの最強トリオのこと、そしてウェーバー、ハーバーのことについて書きましたが、シーコングにはまだまだ「世界最強ラインナップ」を支えるブランドがあります。
まずは、ダノーです。
今回の渡米でももちろんニューポートビーチ、ブラッキーズを根城に活動を続けるダノーに会ってきました。
事あるごとに「俺のチームライダーはみんなシェーパーになっちまうんだよ」とぐちがこぼれてきますが、私はいつも「それはむしろすごいことなんだから、いいじゃん」と言って慰めます。
もともとブラッキーズでやんちゃで鳴らしたダノーですが1990年代の後半からその自らのライフスタイルを投影したリアルクラシックに優るクラシックをコンセプトにボードを作り出しました。
現在、カリフォルニアにはたくさんのオールドスクールと呼ばれる昔ながらのタイプのボードを作るシェーパーがいます。彼らは一応に古い車に乗り、髪型はリーゼントで、当時のファッションを真似ています。
このような姿はもともとタイラー・ハジキャンやダノーが始めたものです。
この2人はもちろん優れたサーファーであり、シェーパーでありますが、ともにそれにもました趣味があります。ダノーの場合は音楽で、タイラーの場合は車です。
彼らはその世界においても相当なプロフェッショナルで、それらの世界観がリアルに投影されているので、作られているボードもリアルを体現しています。
言ってみればフェークではなくリアルなバックグランドを持っているからこそ、ボードもリアルで、それを見抜く優れたサーファーが集まってくるのです。
一昨日ブログに書いた最強トリオのアレックス・ノスト、ロビン・キーガル、ジャレッド・メルはもちろんのこと、コーディ・シンプキンス、トロイ・エルモア、エリン・アシュリー、タナー・プレイリー、JT、チャーリー・ホワイトと書き出せばキリがないほどです。
そんなダノーとはいつも早朝のブラッキーズで待ち合わせをします。
だいたい何か言い訳をしながら遅れてくるのはいつものことですが、その間に早起きのジャレッドが登場し、トロイ、タナーらの地元キッズが現れ、そしてスーパースターのアレックスがビーチで準備体操をしている頃にダノーがラインナップに加わります。
「チームライダーにしてくれっていうガキは一杯いるんだよ。でも最近はちょっと慎重になってるんだ。なぜならみんなすぐに自分でボード作っちまうから」といつもと同じセリフを吐きながら、波乗りをしています。
その後は、近くのシェープ工場に行き、数本のボードをシェープします。現在、ダノーのシェープルームの向かい側をジャレッドが借りています。
ジャレッドはふざけながら「こうやって鍵穴からダノーの仕事を盗んでるんだ」と言って、ダノーをからかいます。
シェープの後、夜になるとダノーのもう一つの顔、ミュージシャンの時間が始まります。
今回お邪魔したライブは、地元で流行っているレストランでの演奏で多くの拍手に包まれていましたが、いつもそうとは限りません。
誰もいない場末のバーであったり、スーパーのレジの横でチップを入れる箱を前に歌っていることもあります。
そういった人柄が地元で愛され、ダノーを支えています。
ロビンもよく言います。「ダノーはブラッキーズの中心さ。それにあのビーチブレイクにはダノーのボードがよくマッチしてるんだよ。俺はもっと速いボードが好きだけど、ブラッキーズの波は日本の波と似ているから日本人にもおすすめだよ」
しかしロビンがそんなことを言わなくても、歴代のチームライダーの顔ぶれを見れば、ダノーのボードの真価は十分理解できるでしょう。
「去年は結局60本だったんだよ。(日本に送ったボードの数が)今年は100本オーダーしてくれよ」とダノーが言います。
すかさず「毎月10本(合計120本)頼んでいるのに、60本しか作らなかっただけだろ」と私は言い返しました。
これが別れ際に毎年繰り返される会話です。
今年は日本に来る気満々です。
皆様もダノーとそのボードの世界観をぜひお楽しみください。
⇒ダノー「HOG」の在庫・・・最強の重量級クラシックピッグモデル
⇒ダノー「NOSE GLIDER」の在庫・・・ノーズライディングに徹したモデル
⇒ダノー「OLD PLEASURE」の在庫・・・アレックスノストのために作られたエクストリームノーズライダー
⇒ダノー「LOS CREEPER」の在庫・・・トリッキーなライディングを可能にするステップデッキモデル
⇒ダノー「DOUBLE ENDER」の在庫・・・ロビンキーガルのために作られたクラシックオールラウンドモデル
シーコング藤沢店
田中