シーコング店長ブログ

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サンオーモデルの乗り味レポートいただきました。


私三浦もいつもよきアドバイスをいただいているIさんより今回は、ハーバー・サンオーについてご感想をいただきました。


サンオー購入後の感想
マクタビッシュのジミーガンボアモデル9.4から初めた私のロングボードライフ。その後R・オーガストに乗り、シーコングさんとのお付き合いは長後にあった昔の藤沢店で中古のRAマーク・マーチソンのステップデッキを息子用に購入してから始まり丸5年程になります。


 以降、シーコングさんからMODEL-T9.6、DT2 9.2、MODEL-T9.2を購入。代理店契約ボードではない板ばかりを購入する、さらにジェイコブス9.6中古も購入し、たぶん「変なお客」であったであろう私にいつも親切丁寧に奨めていただいたDWスタイリスト9.4を漸く購入。友達から「波乗りが変わった!」と云われるほど自分なりに大きな進歩を実感しました。今でも私のマジックボードの一つと思っておりシーコングスタッフの皆様に感謝しつつ主力ボードを最初から購入しなかった事を大変失礼な事と恐縮しております。その後DWクァンタム9.2を購入。DTの板を処分してシングルフィンイエロー9.6、DWパフォーマ9.8、クリームグッドネス9.6、ダノーノーズグライダー9.4、ハーバーH39.4、ハンセンスーパーライト9.6、クリームスムースオペレーター9.6、ハンセン50/50 9.4、クリームCJモデル9.6、DWプロフェッショナル9.6、を購入し、上手でもないのにクリームクルーの云うスタイルを意識し気が付けばソフトレールのシングルフィンに偏っておりました。


 そんな中、ベルジー、ブリューワー、R・オーガストなどのレジェンドにベアーのロジャー・ハインツさらにマーク・マーチソンも係わりがあったハーバーのシングルフィンボード「サンオー・バナナ」にも実は興味が有りましたが、お店にお邪魔するたびにボードを観て厚みの有るレールとエッジの利いたテールに躊躇し、またデザインもオーソドックスで控え目な感じのためなかなか購入しませんでしたが、多くのレンジェンド達が係わった伝統のブランドであり「何か(良い所が)ある!」と思い「サンオー9.4」を3月始めに購入いたしました。


 初乗りは3月4日と翌週3月11日に前日からの強烈なオンショアからオフショアに替わった午後職場近くのポイントで、特に3月4日はショートが40名程でロングがたったの3名しか入っていないハードコンディションで肩から頭オーバー、3月11日は胸から肩サイズで入水しました。両日ともサイズがあり波数も多いため気合を入れてパドルアウト。とにかくセットとセットの合間を必死でゲッティングアウト。テイクオフするポイントはいつもより50m程沖で、久々に高さを感じる波のためテイクオフは迷わず躊躇しないで行かなければレイトテイクオフで悲惨な事に。こんな状況でしたのでパドルの速さや安定感とテイクオフの速さをじっくり確認している場合でありませんでしたが、ターンのキッカケが早くまた回り過ぎることも無くとにかくターンのコントロール性能が非常に優れていると感じました。
とくに、ライディングしている先から自分に向かって波がクローズしてくる時はクラシックタイプのボードではノーズを岸側に向けてスープライディングからテールを沈めてプルアウトというパターンが多かったですが、サンオーはターンのキッカケが早いためノーズをクイックにトップへ向けて簡単に波を乗り越えプルアウトする事ができました。


3月12日は前日に比べ落ち着き腰から腹サイズの波がメローにブレイクしておりました。DWのプロフェッショナルに乗りたいところを我慢してサンオーの乗り味をさらに確認することにしました。
私の体重は現在74キロ、購入したサンオーは長さ9.4ft、最大幅22 +7/16インチ、厚さ3+1/8インチでありシングルフィンでありながら細身ですが浮力は体重にマッチしておりパドルに不安定感は無く、仲間や他のロングボーダーに比べ10メートル近くアウトで波待ちしていましたが、テイクオフは速く狙った波は逃さず、仲間たちからは「その板長さは?」とか「幅は?」とか質問されスペックを説明すると「テイクオフめちゃくちゃ速いね!」とか「気持ち良さそうに乗ってる!」と云われました。
細身のアウトラインから予想出来ないパドルの安定感とテイクオフの速さは、ハーバー独特の水抜けに優れたノーズチャンネルとボード幅いっぱいの厚みにより浮力があること、さらにテール以外のレールも波に食い込みすぎる鋭いダウンレールではないローレール(アールの頂点がボトム側にある)のためボトムの平らな部分がボード幅いっぱいにあることによると勝手に想像しました。テイクオフ後のフェイドターンはラウンドピンテールの感覚に近くツルッと滑らかでかつ曲り過ぎなく、レールのロックもしやすいためウォーキングも重めのクラシックボードに負けず安定しており、ハングテン(後ろ足はノーズへ5センチほど届いていない「なんちゃってテンでしたが」)も2回程成功し、最後はノーズをトップへ向けて波を乗り越えプルアウト。こんな感じで半日大いに楽しむことが出来ました。


まだ二ヶ月程しか使用しておりませんが、たとえばウェーバーのずば抜けたテイクオフ性能・ハイパフォーマンスボードのターン性能・ダノーやアレックス、CJモデルなどの浮き上がるようなノーズ性能などのように「一つの性能が特に」という事ではなく、シーコングさんのHPで「最も楽に乗れる・・」と表現されているように、サンオーはロングボードに求めるテイクオフ・ターン・ノーズ・カットバック・アップスン・プルアウトなど全ての「トータルバランスが非常に優れた」最も性能面で進化したボードと言えると思います。


小波からオーバーヘッドまで波のサイズを問わず、ターンの反応の良さからライン上の人を避けるのも容易であるため初心者から上級者まで幅広く楽しめそうです。けっして40代・50代以上の年配者向けだけではなく、シングルフィンに拘る若いコンペテイターなどにも十分強力な武器となります。私としては、典型的な日本人体型のため手足が短いことから格好良くボードを脇に抱えられなかったけれども細目のサンオーならバッチリOK。ショルダーの張ったメローな波から巻き上げが強くリップが飛びそうな「バレル」のようなパーワーのある波もある千葉ではサンオー一本だけでも十分対応できそうです。
冒頭のように見た目は控え目で目立たないボードと私は感じておりますが、もしかしたら波のフェイスを上下左右にラインを描きさらにノーズへと「ライディングそのものを最もスタイリッシュ」にしてくれると期待できます。