藤沢店の田中です。
大阪では本場のブルースミュージシャンからも喝采の嵐で相当盛り上がっているようで、どうせ今頃はダノーと一緒に新井も中野もビールのジョッキを傾けているのでしょう。
私はと言えば、新井は大阪だし、渡辺は休みだし、山口もどっかにサーフィン行ってしまって、このゴールデンウィークのさなかアシスタントの菅野と2人きりで汗だくで奮闘しています。
「大阪行きたかったなあー」と今更言ってもしょうがないので(先々週は宮崎行ってただろ、と突っ込まれるので)、ダノーが帰ってくるまでの間にダノーのボードを全部売って驚かそうと思うことにしました。
そのためには皆様にご購入いただくしかないので、藤沢店にあるダノーのボードを順にご紹介させていただきたいと思います。
じゃ~ん!
いきなり圧倒的な存在感にうっとりするラインナップだと思いませんか?
まず各ボードの魅力の前に、ダノー自身の魅力についてご説明させていただきます。
ダノーはカリフォルニア屈指のビーチブレイクであるオレンジカウンティ、ニューポートビーチのブラッキーズを本拠地に今年でシェープ歴30年を迎えるベテランシェーパーです。
当然、ブラッキーズに行けばダノーのボードがわんさかといるわけで、地元に根づいた人気を知ることができるのですが、なんと言っても彼の魅力を高めたのはアレックスノスト、ロビンキーガル、ジャレッドメル、トロイエルモア、タナープレイリー等のカリフォルニアを代表するシングルフィンロガーがチームライダーとして活躍していたことで、この錚々たる顔ぶれは現在においては奇跡と言えるほどです。
先日、「なぜ彼らがダノーのボードに乗るようになったのか」と尋ねたところ、彼はこう言いました。
「その当時のロングボードはハイパフォーマンスボードが主流だったんだ。俺はもともとショートボードを長くやっていたから、ハイパフォーマンスはショートボードでやればいいと思ってたんだ。自分自身は音楽同様に古いカルチャーに興味があるから、ロングボードはシングルフィンのオールドスクールを作ろうと決めてたんだ」
「そこに当時最高のサーファーと言われた、いや今でも最高のサーファーと言われるコーディ新婦キンスがライダーとして俺のボードに乗ることになったんだ」
「コーディの実力はずば抜けていてどんなボードでも乗ることができるんだ。だからオールドボードのボードを彼の要望に応じてすごく薄くて速いものに変えていったんだ」
「そのボードでサーフィンするコーディにそこら辺にいたキッズたちが度肝を抜かれたように惹きつけられていったんだ。それがアレックスやロビンたちなんだ」
「彼らも周りのガキたちに比べれば相当に上手かったんだけど、コーディに比べると天と地ほどの差があったんだ。だからアレックスやロビンにはもう少しレールを厚くした乗りやすい、オールドスクールのボードを作ってやったんだ」
「それらのボードで彼らはどんどんと上達し、注目を集めたから、徐々にジャレッドやトロイたちも集まってきたんだ」
その人気とは逆行してダノーはどんどんとボードを作るスピードが遅くなってしまったので、ビーチに行けば、誰からともなく「俺のボードはいつできるんだ~」と言われることになり、それによって「ダノーのボードは手に入れにくい」と評判になり、更に人気が高まったのでした。
彼らチームライダーが世界に羽ばたいていった後もダノーのスタイルは変わりません。以前にも増してオールドスクールに傾倒しこだわりのある手作り感満載のボードを作り続けています。
それでは、左より順にボードをご説明させていただきます。
◆9.7ft ホッグ
このボードはフィンなしの状態で12kg強あります。重いです。これにフィンを付けて、ワックスを塗って、海から上がって疲れた腕で持ち運ぼうとすると、買ったことを後悔するほどの苦痛にさいなまれるはずです。一息にビーチを横切ることも不可能なほどの重さです。
しかし、この重さはテイクオフしてしまえばボードをグイグイと自然に加速させます。のっぺりとしたボトム形状によってまるで油の海を走っているかのように緩やかで心地よいライディング感を生み出します。
伝統的なビンテージのクラシックピッグのフィーリングをそのままに味わえ、なおかつ操作性が備わっています。
ストリンガーはバルサをレッドシダーでサンドイッチしたTバンドストリンガーで、ホットコートのサイドパネルがオールドスクール感を盛り上げてくれます。
ロングボード好きを自称するなら、避けては通れない極上を味わえるボードです。
◆9.9ft ホッグ
申し訳ございませんが、本日ご売約となりました。
◆9.5ft ロスクリーパー
このボードは重い上にどでかいフィンがグラスオンでセッティングされています。
初めて乗った時の印象がステップデッキにもかかわらず軽快な感じがせず、モッタリとして乗りにくいという印象だったので、当初は注文していなかったほどです。
その後、たまたまカスタムオーダーをいただいた方が「すごく乗りやすい」と言ってくださり、なおかつ当時ダノーのライダーであった、エリンアシュリーが映像の中で女性にもかかわらずこの重いボードをすごくうまく乗っていたので人気に火が付きました。というか、私にセンスがなかっただけの話ですが・・・
ノーズとテールがスクープ(薄く掘り下げられている)されているため、テールをストールさせてブレーキを掛けたり、長いティップタイムのノーズライディングを容易に可能にします。
カリフォルニアスタイルのトリッキーなノーズライディングをするにはピッタリのボードと言えるでしょう。
◆9.3ft ダブルエンダー
このボードは女性におすすめです。
なぜなら藤沢店スタッフの山口はこのダブルエンダーでサーフィンを始め、スタイルを確立したからです。
ダブルエンダーと言われる曲線的なアウトラインとダノー独特のアップレールによって、ボードが水面に浮き上がったような感じで女性にもコントロールが容易にできます。
ノーズライディングもターンも簡単です。
カリフォルニアスタイルのシングルフィンロングボードに興味があるけど、重いボードや動きづらいノーズライダーは嫌だという方にぴったりです。
◆9.7ft オールドプレジャー
ノーズライディングは重視したいけど、オールドスクールのクラシックピグの感覚も味わいたいという本来は真逆の性能を、スーパースター、アレックスノストの要望に応じて作ったピッグ系ノーズライダーの元祖です。
それ以前にはほとんど存在しなかった形状ですが、アレックスの才能を開花させたといっていいほど、その両面において性能が高く、またスクエアテールによってダイナミックなピボットターンというアレックスのスタイルを確立したボードでもあります。
◆9.7ft ノーズグライダー
このボードも相当重いです。でも、真のノーズライダーにこだわるのであればこの重さはむしろプラスです。
理論的にはノーズライディングをするためにはボードは重く、長く、アウトラインがスクエアであることが求められます。
2、3歩進んだくらいではビクッともしないその安定感に驚かされるはずです。
ノーズライディングに必要な要素をすべて盛り込んだ究極のノーズライダーと言えるでしょう。
◆9.9ft グライダー
2本とも長さは同じですが、左のクリアーの3ストリンガーのボードはグラスオンフィン仕様です。
個人的にはグラスオンフィンが好きなのでおすすめしますが、ほぼ3本分の場所を取るのでたくさんボードを所有されたい方にはおすすめできません。
グライダーという定義は難しいのですが、ターンやノーズライディングを重視せず(もちろんできるのですが)、のんびりとボードのトリムポジションから動かず、沖から岸まで波を乗り継ぎたいというシンプルなサーフィンを求める方におすすめです。
重量と長さが独特のグライド感(説明が難しいのですが)を生み出します。
マクタビッシュのトリム&グライドコンテストなどでもお馴染みのとおり、昨今のトレンドですので、ロングボード好きなら1本は所有したいボードのはずです。
いかがでしょうか?
ダノーは5月2日に大阪から戻ってくるので、その前にボードをご購入して、サインして貰おうではありませんか!!
皆様のご来店、お問い合わせお待ちしております。
シーコング藤沢店
田中
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