4日目ともなると体も馴染んでくるもので、目覚めのニーパッドも無意識の内に
右に左にかわすようになりました。最後の頭部を目掛けてのピンポイントの枕攻撃だけは
いまだ防ぎ術がありませんが、今はもう楽しんでいるような自分が怖いです。
さて本日は、ファイバーグラスフィン社へ行ってまいりました。
フィン界の巨匠、あるいは生き字引的な存在のラリー・アリソン氏ですが、
大事な用件以外は電話を取らないことで有名で、3日前から連絡をしているのですが
繋がらず思い切って工場に直接をたずねる事にしました。
電話は繋がらずとも幸運なことにラリーは工場で仕事をしていまして、
いろいろとフィンの機能、歴史をレクチャーしてくれました。
小一時間の訪問の予定でしたが、話好きのラリーがレクチャーを止めることなく
予定を大きくオーバーする事2時間、大変有意義な時間を過ごす事ができました。
多くのフィンメーカーが海外に拠点を構える中、ファイバーグラスフィンはメイドインアメリカにこだわる
数少ないクラフトマンで、その時代、流行のボードシェープにあわせてフィンのテンプレートを
変えているようです。ラリー氏曰く、カリフォルニアでシングルフィンが流行するなか
フィンの形状にもっとレークを付けてドライブ、パンチのあるターンを生み出すよう
改良しているようです。60年後半にデザインされたフィン、流行のミッドレングスボードには
70年代にデザインされたテンプレートを工場の隅から引っ張り出し、新しいデザインの
フィンを作っているとの事でした。私自身あまりフィンに対して頓着しなかったのですが、
ラリーの話を聞いているとボードが機能するためにはフィンが重要だという事を
気付かせてもらいまいした。
あまりの情報量の為、頭がこんがらがった後はダナポイントにあるドヘイニーポイントで
コシ・ハラサイズの波でサーフィンする事ができました。
テイクオフスポットが限られたポイントブレイクの様な波でピークは混雑していましが、
みんな笑顔で波を分け合うといった雰囲気の素晴らしいポイントでした。
頭の中が整理された後は、ロビーの止まる事のない一方的な会話、フランスの人々の様子、
カリフォルニアの現状、アート、ミュージックと多岐に渡り、”アハーン”と相槌の
入る隙も無いマシンガントークを終えて本日が終了しそうです。