シーコング店長ブログ

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Pacific Specific 入荷&ブランドストーリー

今日、夏はもう終わりだというのに、PACIFIC SPECIFIC のトランクスとシャツがカリフォルニアから届きました。


PACIFIC SPECIFIC(パシフィック・スペシフィック)とは・・・


今をときめく“ガトヘロイ”の最重要ブレインとして長きにわたってロビー・キーガルを支えてきたクリス・ボーライクとボルコムのモデルやファッションデザイナーとして活躍してきたサミー・ジェーンの2人によって2012年春始められたハイエンド・サーフカジュアルブランドです。



大量生産ではなく、細かいディティール、素材までオールハンドメイド、オールメイドインUSAにこだわり、素材をハンドシルクスクリーンでプリントするため、すべてのデザインが限定数量生産です。



しっかりとした素材と縫製によって、ビーチだけでなく街中でのタフな使用にも耐えます。


生粋のカリフォルニアサーファーの中でも突き抜けたセンスを要する二人によって生み出される正統派カリフォルニア・ビーチ・ファッションです。




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昨年のガトヘロイのダイナミックエンデバー“SURFAR!”の終盤、ロビーとクリスの間に吹き始めた確執は幼少の頃より何度も繰り返してきた些細な喧嘩とはわけが違うことはそこにいた誰もが容易に感じ取りました。


すべてはサーフィンのため、いいボードを作るために、一切の妥協なく、半ば強引に物事を進める、言わば敵だらけのロビー。寡黙でクリエイティブ、常にロビーと周囲の間に入り緩衝材として役割を担い、みんなに愛されているクリス。



2人に初めて会ったのは約12年前。ウェーバーのチームライダーとして来日した二人。アメリカ人にとって大切な意味を持つ16歳の誕生日をクリスは日本で迎えました。


ロビーにとっては2回目の来日、クリスにとっては初めての親から離れた海外旅行。二人は典型的なカリフォルニアのキッズ、何をも恐れぬ傍若無人ぶりを発揮し、すべての悪事をお互いに擦り付け合い、帰国したその足で向かったウェーバーのお店で、チームライダーのクビを言い渡されました。




その後、タイラーのチームライダーとなったロビーは快進撃的にカリフォルニアでも頭角を現し、アレックス・ノストと並ぶNEWジェネレーションの代表格となりました。



対するクリスは、多くのティーンエイジャーと同様にハイスクールでドラッグにはまり、学校を辞め、行方不明となってしまいました。



「クリスはどうしたの?」とロビーに聞くと、「アムステルダムでドラッグ中毒になって、ヨーロッパで行方不明になってるんだ」と心配そうな面持ちで答えていました。(実はこの部分は後々、ロビーの嘘だということが判明しました。ドラッグ中毒を心配した叔父さんに誘われて数か月間ヨーロッパに滞在していたらしいです)



その後、ロビーはダノーのチームライダーを経て、満を持してパーソナルブランドの“CREME”を立ち上げることになりました。



その立ち上げに際し渡米した私はカリフォルニアの完成間近のクリームハウスで一人の痩せて病弱でホームレスのような風貌をしたペンキ職人を見かけました。


「あれ誰?」とロビーに聞くと、「クリスだよ。わかんなかった?学校にも行かないし、仕事もしないし、ドラッグ漬けだから、仕事をさせてやってるんだ。1日15ドルでペンキを塗らせてるんだ」



「クリス!」と私が問いかけると「やぁ、久しぶり」とか細げに答える表情にはその数年前、日本で悪事の限りを尽くしたわんぱく少年の面影は微塵もなく、色白でやせ細り、肌がカサカサになった萎れた青年となっていました。



飛ぶ鳥を落とす勢いのロビーはその後、伝説となったコスタメサの“1653”番地に開いたガトヘロイのショールームでその才能を開花させていました。


その頃ではクリスも「アシスタント」と呼ばれるようになっていましたが、まだすべてのことはロビー一人で決めることに変わりありませんでした。



2人の関係が微妙に変わってきたのは、クリスがシルクスクリーンとレジンワークの専門学校に通い出したころです。


独自の感性で作られたボードが世間の注目を浴びるにつれ、ロビーはその才能を他の分野にも活かそうと考えだしました。


しかしもともと閃きはあっても計画性がなく、また地道な作業を継続的に続けることができないロビーはその任務をクリスに託しました。


センスの良さで知られていたクリスはレジンで作ったランプシェードやシルクスクリーンのプリントTシャツにその才能を発揮し、その集大成はクリスのシルクスクリーンを施したクロスでロビーのボードを巻いたサーフボードでした。


そのボードはその後、『SUPERIOR THINGS』『SOS』『LUSH LIFE』など数多くのショーに出展され、優れたシェーパーという枠を超え、アーティスティックな才能を持つ2人の天才的なサーファーという評価を得ることになりました。これを機にクリスは“アシスタント”から“パートナー”という称号をロビーから授かったのです。



その後も二人の関係は決して順風満帆だったわけではないのですが、クリスのロビーに対する尊敬とロビーのクリスに対する気遣いと本当の優しさでまさに二人三脚によって成功への階段を登って行きました。



大きな転機はクリスにサミー・ジェーンという彼女ができたことによって訪れました。




2011年11月末、アフリカ大陸最果てのウェスタンサハラのテントの中で、「来週はいい波が来るらしいぜ」とハイテンションのロビーに、「クリスマスはサミーと一緒に過ごしたいんだ。それにクリスマスまでにお金がいるんだ」というクリス。「お前、それは典型的なカリフォルニアのガキの考えることだ。それは本当のサーファーの姿じゃないだろ。来週、波が来るのになぜ帰らなきゃならないんだ」と反撃するロビーとの間に生じた軋轢は、旅のクライマックスであったのロビーの28歳の誕生日まで決して埋まることはありませんでした。



今年の1月半ば、クリスからメールが届きました。「もうガトヘロイを辞めることにしたよ。自分にとってはつらい決断だったけど、自分の未来のために必要な決断だったと信じてるんだ。ロビーがフランスに行った後は、俺とサミーは北カリフォルニアに引っ越すことにしたんだ。サミーの叔母さんが経営する農場と家具工房で手伝いをしながら、2人で新しい洋服のブランドを立ち上げようと思ってるんだ。海が遠いからサーフィンはできないけど、俺はそれでいいと思ってるよ」



クリスの方向転換は表面に出さないまでもロビーにはかなりのショックを与えたようで、突然周囲とのコミュニケーションを拒絶し、工場にこもり一心不乱にボードのシェープを続けました。


クリスと大の仲良しだったアレックス・ノストも「残念だよ。俺はクリスが大好きなんだ」とさみしそうに言っていました。


そして同時に、多くの人たちが「きっと帰ってくるよ。あいつはサーファーだから」と口にしていました。




そんなみんなの心配をよそに「ブランドの名前は“パシフィック スペシフィック”って決めたよ。“海からの特別なもの”って意味だよ」というメールが2月の末に届き、そしてその時に注文したシャツやトランクスがやっと全部届いたのが今日なのです。





時を同じく、今朝クリスからメールが来ました。


「トランクスは届いた?遅くなってごめんね。夏はもう終わりなのに・・・。ずっと信用して待ってくれてて感謝してるよ。ていうか12年間、俺とロビーのことを信じてくれててありがとう。ロビーは15日にフランスに行くんだって?」


「俺も決断したよ。12月に“ビーチワールド”に戻ることにしたよ。ロビーはいないけど、サミーと一緒に“パシフィック スペシフィック”に全エネルギーを費やすことにしたんだ。俺とサミーのスマイルライフのためにね」



私はあまりにうれしくて、みんなにメールを書きました。


「やったよ、クリスが帰って来るって・・・!」







●トランクス
・デザイン:パームシャドー
・カラー:ブルー系、レッド系、イエロー系
・サイズ:M、L
・価格:¥14,000-

オールコットン、ハンドシルクスクリーンプリント、ハンドメイドレジンボタン、サイドポケット、インナー付。街着としてもご使用いただけます。


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●トランクス
・デザイン:L-design
・カラー:ブルー系、レッド系、イエロー系
・サイズ:M、L
・価格:¥14,000-

オールコットン、ハンドシルクスクリーンプリント、ハンドメイドレジンボタン、サイドポケット、インナー付。街着としてもご使用いただけます。

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●シャツ
・デザイン:L-design
・カラー:ブルー系、レッド系、イエロー系
・サイズ:M、L
・価格:¥12,800-

オールコットン、ハンドシルクスクリーンプリント、ハンドメイドレジンボタン、左胸ポケット。

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